第3章 リーザス陥落
第42話 利用する者とされる者
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確認する為の所作だ。この洞窟内は思いのほか、気温が低い。体調を崩したのではないか?と思ったようだ。
「っ〜〜///」
かなみは、ぼひゅんっ!と更に熱く赤くさせてしまう結果となってしまっていた。勿論、その体温はユーリの手に伝わる。……かなり、高温だと言う事が判る。
「って、熱があるじゃないか! なんで言わなかったんだ?」
「うひゃいっ!? だ、大丈夫ですぅぅ!! 本当に大丈夫ですっ!! あ、ほらっ! 元気の薬も飲みますので!!」
かなみは、素早く道具袋から元気の薬を取り出すと、腰に手を当てて、一気に飲み干した。まるで、風呂上りに飲むうし乳のよーに……。
「う〜む……、とりあえず、かなみを信じておくが、辛かったら早く言ってくれよ? 出来る限りのことはするつもりだ」
「あ……」
かなみは、その言葉を聞いて嬉しかった。
こっちはただ、馬鹿みたいに勝手に変なことを想像して、あまつさえは、ユーリを勝手にその中に出演させて、ただ悶えていただけなのに、それを調子が悪いんじゃないか、と心配されて……。
「その……ありがとうございます。……ユーリさん、ごめんなさい……」
「ん? なんで謝るんだ??」
ユーリは首をひねっていた。
かなみは、この時謝りたい気持ちがいっぱいだったんだ。そのおかげか、かなみの熱?はすっかりと冷めて、元通りの彼女に戻っていた。…ユーリは流石に驚きを隠せられないようだが。
このあと、さっさとランスの後を追うことになった。
かなみは、両頬を両手でばしんっ!と音が響くくらい叩き、気合を入れ直したのだった。
そして、更に奥に入った所で、人影が見えだした。
「……誰かいるな?」
「はい。……声色から察するに片方は女性です」
かなみも、調子を早く戻し、耳を澄ませながらそういう。
「がはは、ローラさんで間違いないだろう! 75点だが、さっさと助けてお持ち帰りだ!」
「あぅ〜……」
ランスの言葉を聞いてシィルは思わず涙を……
また、別の女の人とランスがシてしまう事を考えてしまったんだろう。いつもどおりだと、諦めてもらうしかないが。
「さっきの妙な看板も気になっていた所だし……、ひょっとしたら 別人かもしれないな」
「あ、確かにその可能性はありますね。……愛の巣、とか セールス、押し売り〜とかありましたし」
ユーリは、先ほど見かけた看板を思い出しながら、そう言い かなみも同意していた。かなみが言う様に、奇妙な看板である。ここに駆け落ちをしにきたカップルでもいるのだろうか? 少なからず憧れがあるかなみだったが、今は邪念、シャットアウト。何故ならさっき、色々と妄想を繰り返していたから、ちょっと自重した様
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