PHASE-03 予兆の砲火
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「…そうですね。艦などにもハッキリとなにかを示すようなものは、なにも。しかし、だからこそ我々は、この事態を一刻も早く収拾しなければならないのです。取り返しのつかないことになる前に」
「ああ、わかってる。それは当然だ。議長、今はなんであれ、世界を刺激するようなことは、あってはならないんだ、絶対に…」
カガリの頭には、前大戦で共に戦ったが、終戦後「失望した」とだけ言い残し自分やラクスのもとを去って行った少年の姿が思い出されていた。彼はいったい何が不満で、何に失望したのだろう?その答えを、彼は最後まで教えてくれなかった。
「ありがとうございます。姫ならばそうおっしゃっていただけると、信じておりました。よろしければ、まだ時間のあるうちに、少し艦内をご覧になってください」
「議長、それは…」
「一時的とはいえ、いわば命をお預けいただくことになるのです。それが盟友としての我が国の相応の誠意だと思いますが…」
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「オーブのアスハ!?」
「そう、私もびっくりした。こんなところで、大戦の英雄に会うとはね」
格納庫ではシンとルナマリアが雑談を交わしていた。
オーブ、その単語を聞くと、シンは家族を失った忌まわしい記憶を呼び起こされてしまう。
「…どうかしたの?」
「え?ああ、いや…あのザク、ミネルバ配備の機体じゃないから、だれが乗ってたのかなって」
「操縦してたのは、護衛の人みたいよ。アレックスっていってたけど…でも、アスランかも!」
アスラン、その単語にシンは大きく目を見開く。アスランと言えば前大戦時の評議会議長パトリックの息子で、連合ザフト双方を相手取り戦った三隻同盟の中でも三傑の一人と言われていた。フリーダム、ジャスティス、フェニックスの3機は連合ザフト双方から恐れられ、多くのモビルスーツや艦が彼らの前に倒されていったのであった。
「代表がそう呼んだのよ、咄嗟に。その人のこと、『アスラン』って。アスラン・ザラ、今はオーブにいるらしいって噂でしょ?」
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「しかし、この艦もとんだことになったものですよ。進水式前日に、いきなり実戦を経験することになるとはね」
「ここから、MSデッキへ上がります」
ギル、レイ、カガリ、アスランの四人がエレベーターに乗り込む。
エレベーターのドアが開き、シンたちが目を向けると、そこから四人が出てくる。
「ザクはもうご存知でしょう。現在のザフト軍主力機です。そしてこのミネルバ最大の特徴とも言える、この発進システムを使うインパルス。工廠でごらんになったそうですが」
「ああ…」
「技術者に言わせると、これはまったく効率のいい、新しいM
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