ステージ2前編 対決!ハットVS舞菜。痺れるパフォーマンスにご用心!?
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「おめでとう、二ノ風 舞菜だったかな?」
「舞菜でいいよ」
舞菜は、別のブロックで勝ち抜いた少年と、言葉を交わしていた。
今、舞菜達がしのぎを削っているのは、世界最強決定戦。それは、世界各国に集う強豪が、最強の座を賭けて命を捧げる、まさに死闘!前回、峰山堂 金剛を下し、観客とアイドルの心を救った舞菜の次なる舞台!
舞菜はその舞台の、ベスト3に入ったっ!!
「……じゃあ舞菜。君の国には今も、忍者がいるのかい?」
目の前にいる少年は、日本人ではない。シビ王国代表、仏に愛された天才児(シビ王国は仏教国である)こと、リワンゾウ・ハットだ!
彼は計算高いタイプで、一瞬にして千の策略を思いつくとまで言われている。その思慮深さは、『脳の千手観音』とまで言われている!
アイドルの一般教養については素人の舞菜でも、その2つ名は知っているだろう。ノウだけに。
「うーん、どうなんだろう。分かんない」
「ハハハ。そうか。やはり、時代とは変わっていくものだね」
「『脳の千手観音』さんは」
「ハットって呼んで欲しいなぁ」
「ハットは、この国のこと知ってるの?」
「あぁ。とは言っても、昔の知識だけどね」
「ふぅーん」
舞菜が相槌を打ったところで、ハットが右手を差し出した。
「握手、しないか?」
「え?」
「お互い、どっちが勝っても恨みっこ無しだ」
「……うん、いい勝負にしようね!」
舞菜も右手で応えた。
「……それは、無理かなァ」
ハットはニタァと笑うと、舞菜の右手を掴んだ。
「っ!」
舞菜は、右手にチクリとした痛みを感じた。
「忍者の国っテ聞いてたかラぁ、ちょぉォっと警戒したんだけどなァ。まさかこんだけあッけないとはなぁああああああアああああヒャッヒャッヒャッヒャッヒャアアアアアアアアアアア!!」
「ど、どうしたのいきな……っ!」
舞菜は急に右手に痺れを感じた。まるで、教室で寝ている時に腕を下敷きにした時のようだ。
「その毒ハぁ、直に全身ニ回る。そうなったらァ、もウ一生まとモに動くことは出来ねェなああ亜あああ!」
「そ、そんな……!」
確かに、舞菜の右腕が徐々に痺れてきた。
「安心しロよぉ。死にはしねぇカら。マ、こレからずゥっと病院生活ダけどなぁ!」
舞菜は、青ざめた顔で過去を思い出していた。
『ねぇおばさん、私の骨、治るの?』
幼い頃から活発だった舞菜、その年7才。
アイドルブームはまだ下火だった頃だが、舞菜の好奇心はダンスを踊っていた。
『治るさぁ。舞菜ちゃんがいい子にしてればねぇ』
よく看てくれるおばさんは、不安そうにベッドに寝転ぶ舞菜の頭を撫でていた。
『お母さん』
すると、舞菜の病室に、舞菜と同じ位の年齢に見える男の子がスタ
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