ステージ2前編 対決!ハットVS舞菜。痺れるパフォーマンスにご用心!?
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スタと入ってきた。
(給食食べるの早そう……)
舞菜は彼を見てぼぅっとそんなことを考えていた。
『あぁ、こいつは私の息子だよ。品馬って言うんだ』
『あぅっ』
品馬は舞菜を見て顔を真っ赤にした。
『おやおや、ガキのくせにませちゃってねー』
『お、お母さん!』
『?』
舞菜は事態がよく分かってなかった。
『舞菜ちゃん、こいつと結婚してあげてくれないかしらね?』
『!?』
『お母さん!』
『はいはい、ま、考えといてねー』
おばさんは品馬の手を引いて病室を出て行ってしまった。
(いい子にしてないと、足は治らない……)
舞菜の顔は青ざめた。
(ここでおばさんの言うことを聞かなかったら、私はいい子じゃない……)
舞菜は品馬のチャーハンが好きそうなおにぎり顔を思い出す。
(私、入院したくない…………!!)
「じゃアな。ヒャハハAハハハハハハハハAハハハハアAアアアアアアAアアアアア」
ハットは高笑いしながら去っていった。
「私、入院したくない!」
独りきりになった舞菜は、吐き出すように叫ぶと、フラリとその場に倒れた。
「……目が覚めた?」
舞菜が目を開けると、舞菜より少し年上に見える異国の少女がニコリと微笑んだ。
(ベッド?)
「病院……?」
「ええ」
少女が頷くと、舞菜は跳ね起きた。
「早く!ここから出ないと!」
「落ち着いて舞菜ちゃん」
少女が舞菜を取り押さえる。
「早くしないと!給料3ヶ月が!成田離婚が!」
「落ち着いて」
少女の声は柔らかいものだったが、舞菜の焦った心に刺さるものだった。
「『脳の千手観音』の罠にかかったのね?」
少女の確認に、舞菜は頷いた。
「そういえば名乗ってなかったね。あたしはメイチア・エルターナ。あなたと同じ、世界最強を目指すものよ」
「あ、言われてみれば!」
冷静になってみると、どっからどうみてもメイチア・エルターナだった。
メイチア・エルターナ。トーキ国最強のアイドル。彼女のコンサートのせいで、島が2つ程沈んだとまで言われている程人の心を惹きつける!歌やダンスの才能だけでなく生きとし生ける全てのものを慈しむその心は、道徳の教科書に載った程である!
「メイチアさんは、」
「呼び捨てでいいわ」
「呼び捨ては、大丈夫だったの?ハットの毒」
「ポーシラブ油っていう、あたしの国で採れる油を使えば、あれ位の毒はなんとかなるわ。……あ、そうそう、私が来たのも、それが目的なの」
メイチアは持っていた鞄をゴソゴソと探った。
「これ」
メイチアが取り出したのは、タッパーだった。
「野菜炒めよ」
「え?」
「ポーシラブ油を効率よく取るには、料理に使うのが一番なの」
メイチアはそう言うと
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