二十五章
最後の大戦(5)
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の銃器は取扱い注意だからか、八咫烏隊の中でもベテラン勢が使用していた。鬼が怯みを見せた隙を見ては、ころの部隊と俺らの槍と剣が激しく繰り出す。
「全く、屠っても屠っても消え去っていくが地面ではなく空中に出てくるのは一真隊にとっては厄介か」
「それでは大江戸チームに向かわせようか、頼むぞ吉音達!」
『了解!』
出鱈目であるが、俺らは空中戦も想定済みなので空から出て来た鬼共は大江戸チームに任した。半神になっているのか一対二枚の翼にて飛んでいるので、まるで神仏らが飛んでいるみたいだと言っていた歌夜と綾那。この二人は一騎当千ではあるが、呼吸を荒げている様子だと辛そうに見えてきた。鬼の攻撃を捌きながら、反撃を繰り返しているであろう。
「いくら東国無双の綾那でもあの状態とは・・・・」
「息つく暇もなく、基本スペックが高い敵の攻撃を受け止めてから捌いているのだろう。そして押し返して反撃しているが、まだまだだなーあの二人はっ!」
「こちらはまだまだイケるが、一真の旦那。これからどうするんだよ?」
「綾那や歌夜だけではなく、ひよやころに梅や鞠と詩乃に雫も神経を摩耗させているな。精神的に追い込まれているが、俺達は俺達で倒すぞ!」
「ふふふ・・・・いくら神様であろうともこの数では捌けますまい」
とエーリカが語ってきたので、俺は捌きながら答える。
「苦しくもなければ捌ける数もまだまだ余裕だ、出鱈目に湧き続ける鬼達は一体どこからかき集めて来たのやら」
「簡単な事です。洛中の民が、この辛い現実から解放されて幸せになる為に、とあるお薬を飲んだ結果ですよ」
「なるほど・・・・魔薬を使ったのか」
「何だと・・・・っ!?」
「ではこの鬼達は元々、この洛中の民だとでも言うのですかっ!?」
「人はか弱き心しか持たぬ、脆弱な存在・・・・力無き者が辛い現実から解放されようと、何かにすがる事がそれ程いけない事なのでしょうか?私は苦しんでいる人に、救いの手を差し伸べてあげただけ・・・・」
「主様の言う通りだとすれば、人を鬼に変える薬を越前や三好衆に使ったあの薬か・・・・」
「そう。そして私が役目を果たす為、鬼となった人達がこうして助けに来てくれる・・・・」
「自分でやらせておいて良く言うです!」
「そうです!罪の無い人を鬼に変化させ、利用する何て言語道断です!酷いとは思わないのですかっ!」
次々と襲い掛かる鬼達を薙ぎ払いながら、綾那達は非難の声を上げる。まあ酷いとは言っても元人間でありながら、斬り捨てている俺らはどうなのか?とエーリカ側から質問してきた。それが事実だとしても、俺らは浄化し続ける事で鬼から人間の魂に戻してから黄泉路に行かせているから何の問題も無い。
「歌夜、そんな
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