マブラヴ
1083話
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いる場合じゃないのは明らかだろう。今BETAに対して人類が有利なのは、あくまでも俺達シャドウミラーがいるからだ。なのに……」
『断る! 誰が貴様等のような者共に降伏するか!』
ようやく通信が返ってきたか。
映像に映し出されたのは、中将の階級章を付けた60代程の老人。
それも目に浮かんでいるのは憎悪で、見るからにこっちを憎んでいる。それも尋常ではない程に。
少なくても、降伏勧告をあっさりと受け入れたりしないのは間違いない。
まぁ、当然そんなにあっさりとこっちの言葉に従うとは思ってなかったけどな。
「ならどうするつもりだ? 既にお前達の企みは失敗に終わっている。この艦隊の戦闘力は完全に失っているし、緩衝地帯付近に集まっている部隊に関してもシャドウミラーの別働隊が鎮圧に向かっている。更に宇宙空間にも俺達の旗艦が戦力を展開している以上、お前達にもう打つ手はないと思うが?」
『黙れっ!』
言下に言葉を返すその様子は、目が血走ってさえいなければ立派な存在に思えるんだろうが……
「言葉だけでどう言っても、実力が伴ってなければ意味がないと思うが? お前が……いや、今回の件を考えるとお前達がと言うべきか。お前達が何故そこまで俺達を憎んでいるのかは分からない。だが、今のお前達に何が出来る? このままだと、お前達の行動に同調した者達は反逆者として子々孫々まで汚名を被って生きていくだろう。それでいいのか? こんな世の中だ。幾らBETAに対してどうにか出来るようになったとしても、肩身が狭い思いはさせたくないだろう?」
『ええいっ、黙らんか! 確かに一時は汚名を被る事になるかもしれん。じゃが、この力があればそんな汚名などどうとでもなる!』
何かを確信しているかのように叫び、目の前の中将……いや、既に反乱を起こしたのだから階級ではなく元中将と呼ぶべきか。その元中将は得意げに叫ぶのだった。
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