マブラヴ
1083話
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アクセルの言う通りきちんと敵に戦死者は出していない!』
『とは言っても、武器を破壊した時にもしかしたら……って可能性はあるけどね』
イザークの言葉にムウが突っ込みを入れ、それを聞いたイザークが視線を鋭くする。
この2人の関係は相変わらずだな。シャドウミラーに入って来てからずっと変わらない。
元々今のムウの役目はディアッカの役目だったんだが……
『2人とも、その辺にしておけ。こちらも敵の戦闘力を奪う事には成功した。だが……』
「ああ。この状況に陥っても沈黙を保っているってのは不気味以外の何ものでもない。どういうつもりだ?」
そう。スレイに言葉を返したように、この状況になっても軍艦の方からの連絡は一切ない。
それこそ、普通であれば降伏の申し出があってもおかしくないだけの被害を受けているのにだ。
まぁ、ビルの……アメリカ大統領を無視して起こされた軍事行動だ。そのビルからの要請を受けて出張ってきた俺達に対して降伏をしようとは思えないのかもしれないが……それだって、上の者達だけだろう。
良くも悪くも、上から命令されて従っているだけの兵士達は自分の命が最も大切な筈だ。
その辺の事情を考えれば、どうなんだろうな?
『アクセル、もう一度最後通牒として降伏を勧めてみたらどうだ? これだけ被害があったんだから、向こうにしてももしかしたら引っ込みが付かなくなってるだけかもしれないぞ?』
「……可能性は低いが、やるだけやってみるか」
そういうポーズ的なものもこの際は大事だろうという目論見もあって、ムウの言葉に頷く。
「こちらシャドウミラー代表のアクセル・アルマーだ。見ての通り、お前達の戦力は既に存在しない。このまま戦い続けていても戦死という道しか残っていないだろう。大人しく降伏しろ。今なら、上からの命令に従っていただけの者であれば、温情があるかもしれないぞ」
いっそお前達の母親は泣いているぞとでも付け加えるか? そんな風に思った瞬間、予想外の事が起こった。
海上に浮かんでいた軍艦。その数は5隻だったのだが、そのうちの3つの艦から降伏信号が送られてきたのだ。
「へぇ、予想外だ。けど……」
そう、けど。残りの2隻は未だに何の反応もないままに沈黙を保っている。
その2隻が関係しているのか、降伏の信号を送ってきた艦からの通信もない。
この辺はどうしたものか。
チラリとムウに視線を送るが、戻ってくるのは肩を竦めるといった行為のみ。
「繰り返す。降伏しろ。お前達にもう出来る事は何もない。大人しくこちらに従い、上からの指示を待て。そもそも、現状で何故ソ連を攻撃する必要がある? お前達がやっているのは、この世界に無意味な騒動を引き起こしているという事でしかない。今は人間同士で戦って
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