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英雄は誰がために立つ
Life15 続行決定
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に食らわせれば極端な考えで言うと最悪もあり得るのだ。
 しかしゼノヴィアは元教会の戦士であり、『騎士(ナイト)』のイービルピースによって転生した悪魔だ。よってその程度では最悪は無いだろう。

 「これ位なら大丈夫、だ!」
 「かはっ・・・・・・・・・アレ?私は何をしていたんだ?」

 背中に手を当てられて仙術による気を流した上で相手の意識を覚醒させる技にて、士郎に無理矢理意識の底から引っ張り上げられたゼノヴィアは、如何やら先程の事を全く覚えていない様子だ。
 されど、そんなゼノヴィアに気を傾けずにグレイフィアへ視線を向ける。

 「・・・・・・少々重要な話があるのでサーゼクスさんを起こしてもらえますか?」
 「?・・・わかりました」

 いつになく真剣な表情の士郎の頼みに、グレイフィアは疑問に感じつつも頼みを受け入れた。

 ごきっっ!!

 『!!?』

 グレイフィアは何と、サーゼクスを起こす為に首の骨を折るように行動した。
 事実もの凄い音がした。
 これではサーゼクスは死んだのでは?とほぼ全員思ったが、予想を大きく裏切り意識を覚醒させて動き出した。

 「ん、ん〜・・・・・・アレ?私は何をしていたんだっけ?それにしても首が痛いな〜・・・・・・何だろこの痛み?」

 まるで寝違えたかのように首を押さえながら起きるサーゼクスに、ほぼ全員が魔王の凄さに眼を剥いた。
 そして、サーゼクスの首の痛みを作った張本人は、何の引け目も無しに再び背後に控える様に佇んでいた。しかも素知らぬ顔で。
 さらに例によってサーゼクスもゼノヴィア同様に先程までの記憶が曖昧の様だった。
 驚愕の連続故、突っ込みどころは多少あったが、それをすると先ほどのカオスが復活してめんどくさい事に成るだろうと察した一同は、相談もせずに皆口を噤んだ。

 「それでは士郎殿。話と言うのは如何言ったものでしょうか?」

 グレイフィアが士郎に説明を促させるために進行役として仕切り始めた。

 「物的証拠など有りませんが、昨日襲撃してきた敵についての情報・・・です」

 この言葉に、モード以外の全員の目が今まで以上の驚愕さに染まった。

 「如何いう事だい?士郎。何故君が昨日の敵の情報を持っているんだい?」
 「それは――――」
 「そいつは俺も聞きてえな」

 自分たち以外からの声に全員が視線を向ける。
 その声の主は、何時にもなく真剣な顔をしたアザゼルだった。
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