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英雄は誰がために立つ
Life15 続行決定
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で、一誠は思わずため息を吐く。
 何せ昨日、士郎が予想した通りの言葉を一字一句なぞるような愚言を呈したのだから、呆れたくもなる。

 「此処からは兄として何だが、本当にすまない。魔王であるにも拘らず力及ばなかったばかりに・・・」
 「そんな!お兄様のせいでは無い事など、リアス及びその眷属たち(私たち)は皆理解しています。ですから謝らないで下さい」
 「そうですわ、サーゼクス様」
 「それに特訓の成果を見せる場を頂戴できたのです。寧ろお礼を言いたいくらいです」

 リアスに続き朱乃と祐斗がサーゼクスを気遣った。

 「ありがとう。それと士郎とモード・・・・・・君。昨日はどうも有り難う。2人のおかげで僕は大切な人達を失わずに済むことが出来たよ」
 「あん?別にかまわねぇぜ、オレは頼まれただけだからな」
 「モード」

 サーゼクスの丁寧な対応に、TPOを弁えないモードに対して士郎は視線による圧力をかける。

 「いいんだよ、公式の場以外であれば構わないからさ。何なら士郎ももう少し口調をくだ――――」
 「結構です」
 「・・・・・・そうか。無理は言わないけど、もう少――――」
 「恐縮ですが、このままで」
 「・・・・・・・・・そうか。――――ところで、祐斗君を助けてくれたレウスと名乗った青年と士郎は、如何いう関係なのかな?」

 このままでは埒が明かないと思い直したサーゼクスは、切り口を変える。と言うか、疑問をぶつける。
 理由は単に、サーゼクスが何やら自分に尋常じゃない殺意をぶつけて来るので、面倒になったレウスは理由を付けて逃げたのだった。

 「関係・・・・・・・・・・・・まぁ、特別な知り合い・・・ですかね?」
 「そうか、そうか。親友(特別な知り合い)かー♪」
 (なるほどね。やっぱり士郎はそうやって僕を差別するんだね・・・)

 表面上はにこやかに笑うサーゼクスだが、心の底では何やら黒いモノが出来ていた。
 背後に控え立ち、そんな夫の心情を瞬時に理解したグレイフィアは、思わず嘆息する。
 しかし此処に、別の反応する者も居た。

 「何・・・・・・だ・・・と!?」
 「?」
 「?」
 『??』

 何故かゼノヴィアが驚愕に打ち伏していた。
 そんなゼノヴィアに主人と眷属らは首をひねる。

 ((((((女性がらみの問題じゃないのに、如何して憤っている(んだろう・んだ・でしょう・のかしら)?))))))

 しかし当のゼノヴィアは彼らの斜め上の域に至っていた。

 (まさか今まで私の色気が通じなかったのは、モード(ラマン)がいる+特別な知り合い(男もイケる)の両刀だったからでは・・・・・・・・・・・・・・・そんなのダメです!」
 「・・・・・・は?何が?」
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