Asmodeus rhapsody 最終章
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昔の友達の四肢を拘束してたんだ。
…手足とんでも文句言えねえよな?」
「ひ、ヒィィ??」
俺はいつも通り、夢幻剣を虚空から取り出し。
「月華流『月光』。」
まず一撃横薙ぎで両腕を切り飛ばし、返す刀で足を切断した。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「…勝ったんですね。」
「ああ。」
アリスがそう呟いてフォルツに近寄るとフォルツに肩を抱かれた。
ゼツとリナはとりあえず持ってきていたフォルツのコートとアリスのローブを着させて。アスモディウスはその場に放置。ヴァンパイアはあのぐらいでは死なないらしい。
「…ご褒美だ。お姫様。」
「…。」
…肩を抱かれたのは何年ぶりだろう。さっきのアスモディウスはノーカウントととして、アリスは久しぶりに安心感を持っていた。
昔から天才ともてはやされ、それが嫌になって家を飛び出し、冒険者になった。
それからは1人で生きてきた。だから人肌の温もりが懐かしい。
「ではさっそく…。
…ガハッ。」
するとフォルツはそう言っていきなりアリスの首元に口を近づけた所でその場に崩れ落ちる。さらに黒い霧の様な物とともにニナが出てくる。どうやらトランスが解除されたらしい。
そうしてニナが慌てた顔で。
「まずいまずいまずいまずいまずい!」
「…どうしたんですか?ニナ。」
アリスはキョトンとした顔でニナを見るといつも明るい表情でいるニナが慌てた様子を続けていた。
「フォルツが死にそう??」
「え??」
ニナはそう言ってアリスに不安気な顔で見る。フォルツは苦しそうに呼吸をして倒れてしまっている。
「フォルツは…。実はその…。
と、とにかくアリスちゃん!血を頂戴!」
「え??」
「説明してる暇は無いんだ!とりあえずフォルツに一滴でいいから血を!」
アリスは何がなんだか分からず、とりあえず杖の先で人差し指に傷をつけて血を出すとフォルツの口に血を入れる。
「ん…??」
「血…。」
フォルツは虚ろな瞳でアリスの人差し指を見て、そこから流れる血を吸う。
指先を舐められる不快感。そしてある程度舐め終わるとフォルツはパタリと倒れた。まるで糸の切れた人形の様に。
それを見てニナははあ、とため息を吐いて。
「…ここの所、ずっと我慢してたからね。
仕方ないか。
アリスちゃんごめんね。不快な思いをさせて。」
「それは大丈夫です。少しびっくりしましたけど…。
それより…。まさかフォルツって…。」
「うん。それは宿でゆっくり話すよ。」
ニナが苦笑する中。アリスは答えに辿り着いていた。
フォルツ・レープリカはヴァンパイアであると。
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