第四章
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「どうかしたのかい?」
「ええ、帰ってきたらね」
「また子供達が悪さをしていたのかい?」
「悪いことはしていないけれど」
それでもというのです。
「おやつ食べてそのままだったのよ」
「ああ、袋をテーブルの上に置いたままだったんだね」
「紅茶のカップもね」
それもというのです。
「飲んだままで、ティーカップも物凄く使ってるし」
「あれっ、自分達でおやつ出したんだ」
「お買い物に行ってそれでお喋りして帰るのが遅れたのよ」
お母さんにはよくあることです、ロビンソン達のお母さんに限らず。
「そうしたら自分達で用意して飲んで食べてたのよ」
「紅茶も淹れてたのかい」
「多分ロビンソンがね」
兄弟の中で一番上の彼がというのです。
「淹れたのよ」
「ほう、あの子もそんなことが出来る様になったんだな」
「火事も起こさないでね」
「それはいいことだな」
「そのことはいいことでもね」
それでもと言うお母さんでした。
「カップも袋も出したまま、後片付けはしていないで」
「ティーカップも使い過ぎていて」
「一人一杯に一個ずつ使っていたのよ」
「それはまた使い過ぎだな」
「一人二杯で一個なのにね」
「それが普通なのにな、うちじゃ」
「あの子達そのことに気付いていないで」
それでというのです。
「一杯ごとに一個使っていたのよ」
「それは使い過ぎだな」
「ティーパックも節約しないとね」
「そうだな、それもな」
「しかもあちこち汚したままで」
子供が用意して食べたからです、あちこち食べカスや零したミルクやお砂糖があって凄く汚れていたのです。
「帰ったらお掃除しないといけなかったのよ」
「それで今はか」
「そう、お料理作ってるけれど」
「まずはそれだったんだね」
「ちょっと大変だったわ」
「ははは、そうだろうな」
ここで笑って言うお父さんでした。
「子供が食べた後はな」
「全く、ちょっと困ったわ」
「それで子供達はどうしてるんだ?」
「まだ寝てるわ」
お昼寝がそのまま続いているというのです。
「私が帰った時からね」
「もう夜だけれどな」
「幾らでも寝られる子達だから」
それこそというのです。
「起こさない限りずっと寝てるわよ」
「そうなんだな」
「そう、それでね」
「まだ寝ているんだな」
「そうなの」
「じゃあ御飯が出来たらか」
「起こすわ」
そうするとです、お母さんはお父さんに言いました。
「それで後はね」
「その時におやつのことを怒るのか?」
「怒らないわ。確かに散らかしてくれてティーパックも無駄使いしたけれど」
それでもというのです。
「あの子達で全部したことはいいことだから」
「そのことを褒めるんだな」
「子供は怒ることも必要だ
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