暁 〜小説投稿サイト〜
遊戯王ARCーX 〜波瀾万丈、HERO使い少女の転生記〜
十七話 ー襲撃犯、ですー
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「三人共仲良いね〜……」

(ぱっと見、阿保そうな)お前は大丈夫なのか、と聞くまでもなく「ま、完璧超人な俺様ならノー勉で赤点回避だけどな」とドヤ顔を添えて教えてくれる。
 もっとも、自分で言ってしまう辺り、残念なキャラになってしまうのだが。

(残念系)完璧超人こと、沢渡は本題を思い出したのか、コホンと咳払いをした後、真剣な表情を作り、

「ちょっと、お茶でしねぇか?」
「は……?ナンパ?」
「違うわ!」

 沢渡曰く、落ち着いたところで話がしたいとのこと。なにやら、真澄にも関係しているらしい。先ほどの一件もあり、聞かないわけにもいかず案内されるがままについて行く。

 ◆◇◆

『ジーーー…………』
「…………」

 沢渡に連れられ、近場のカフェに来たわけだが先ほどからデスガイドから照射される追求の視線が煩わしい。具体的には、沢渡と会った時からジト目で睨まれてるわけだが、いかんせん精神的に悪い。
 かれこれこの状態が、数十分が続いており、いい加減どうにかできないかと思っていた時にちょうどトレイに飲み物とケーキを載せた沢渡がやってくる。

「よぉ、待たせたな」
「いや、けどホントに奢りでいいの……?」
「は?俺様の財布事情舐めんなよ?たかだか女子一人に一回奢るくらい屁でもないぜ」
「……さいですか」

 タダほど安いものはない、とよく言うのでここは素直に沢渡の親切を受け取る事にしておく。沢渡が注文してきたのは、苺の乗ったショートケーキと香り豊かな紅茶。シンプルイズザベストを体現したような組み合わせだ。

「あ……、美味しい」

 沢渡に勧められるがままにショートケーキを一口。
 スポンジのふんわりとした食感に、程よく甘いクリーム。そして、スポンジの間に挟まれた苺ジャムの甘酸っぱさがクリームとなんとも言えない調和を醸し出している。
 一口二口と味わい、うっとりとしているとこちらの様子を伺っていた沢渡と目線が合い、急に恥ずかしくなってしまう。

「……どうだ落ち着いたか?」
「え……?」

 沢渡からかけられた意外な一言に思わず声が漏れる。
 そういえば、先ほどまで真澄の事で悩み、落ち込んでいたのだが少し楽になった気がする。

「ま、情緒不安定の時は甘いものを食べるに限るからな」
「……ありがと」

 ……沢渡の癖に、と心の内で呟くが口から漏れたのはそれとは正反対の感謝の言葉だった。沢渡に気を使われていた事が癪だか、その優しさは嬉しかった。

「で、話ってなんなのさ」
「あぁ、そういやそうだったな」

 ケーキを食べ終え、ようやく本題へと入る。
 一段と真剣な表情の沢渡は、紅茶で口を潤した後、真剣な声音で尋ねてくる。

「おまえ、最近舞網市内で次々とデュエ
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