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ドウテイ
新宿
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が急に、それって恭二のプレゼント?ってももちゃんの指を見た。
え、あ、うん。
ももちゃん恥ずかしそうに左手で指輪を隠す。
うん。
高3のときにもらったの。

え!高3???
マキがびっくりした。
恭二ってそんなに金持ちだっけ?

ももちゃん 話しにくそう。ももちゃんゴメン、なんでもないから。
マキが謝ると、ももちゃんは小さな声で話した。

高3のときね、恭二は運動部だったから早くに引退みたいな感じだったけど、
私、音楽部だったから3年でも部活やってたのね。
そしたら1ヶ月ぐらい会ってくれなくなったの。
帰りも別だし、休みの日もいないし、
学校では少しは話するけど。

これってもうだめなのかなって、
せっかく楽しかったのに自然消滅みたいな感じで終わるのかなって。
怖くてはっきり聞けないし。
そしたらね、土曜日、部活やってたら急に電話してきて、

お前、指のサイズいくつだ?って聞くわけ。
指のサイズの意味わかんなくて、指輪のこと?
買ったことないしわかんないって。
そしたら今から学校行くって。
ダメだっていってるのに。

そしたら、音楽室にいきなり来て、
ちょっと来いってバイクで駅まで乗せられて。
銀座に行くって言うの。
私、制服のまんまだし。
電車乗って。
おなかすいたよ〜とか、どうしたの?って言っても
腕組んで全く答えないの。

ももちゃんは床に座っている恭二を確認した。
ももちゃんは小さな声で銀座のティファニーと言った。

え?

そしたら恭二、好きなの選べって。
わたしいいよ、こんなのダメだよ、とか言ってるのに、
関係ないの。
選べって。
マキを見た。

恭二らしいね。

それでねシルバーのネックレスがいいって言ったの。
それでも1万とかだよ。
そしたら、こんなので俺に恥をかかせる気かって。
ヤクザじゃないんだから。
そしたら私の腕ひっぱってこれでいいかって。

ももちゃんは左手でまた指輪を隠した。
本当にやめてっていったの、こんなの普通じゃないし、
こんな高いのほんと困るって。
そしたら恭二が店員さんにこれ下さいって。

ケースから出されて指にはめてくれようとしたんだけど恭二が     。
自分で取って私の指に入れたの。

ももちゃんは黙った。 
サイズがなくて、直すのに1週間っていうの。
そしたら恭二どうしても今日やってくれって。

私、今日電話きたとき、もうバイバイかと思ったし、
誕生日も一人だし、
いきなりティファニーだし、
こんな高いの買うし。
ほんとに何か言われたら泣きそうだし、
こんなところで絶対泣けないし、

ずっと下向いてたの。
そしたら何か事情があるのかって同情したのか、
偉そうな
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