Another65 残された者達
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子供達がデジタルワールドへ向かったのと同時に現実世界とデジタルワールドを繋ぐゲートが閉ざされた。
それぞれの家族が旅立っていった息子、娘、弟達を心配そうにしていたが…。
佳江「…あなた、帰りましょう。」
一番最初にそう言って口を開いたのは、光子郎の母の佳江だった。
その瞳には、やはり心配の色が滲んでいる。
それでも何故彼女は、気丈に家に帰ろうと言うのか。
佳江「光子郎が帰ってきた時、お腹を空かしていたら大変だもの…。光子郎の大好物を、作っておかなくちゃ。」
政実「…ああ、そうだな。帰ろう。私も手伝うよ。」
佳江「ありがとう、あなた…。」
ジュン「さあて、私は愚弟のために小遣いはたいてピザでも頼もうかしら?あそこ滅茶苦茶高いんだから絶対に勝ちなさいよ愚弟?」
シン「ああ、それもいいかもね。じゃあうちは奮発して…外食かな?ああ、でもこんな状況じゃなあ」
旅立っていった弟達の為にジュンとシンがご褒美を思案する。
サトエ「私達もミミちゃんにご飯作って待ってましょ!!オムレツのチョコレートクリームがけに、生クリームサラダに…」
ケースケ「そうだね!!ミミ喜ぶよ!!」
有り得ない組み合わせを次々と述べていく太刀川夫妻に顔を引きつらせながら、裕子も進を見遣る。
裕子「わ、私達も太一とヒカリのためにご馳走を用意して待っていましょうか」
進「あ、ああ…そうだな。材料はあるのか?無かったら買い足さないとな」
裕子「家が荒らされてないといいんだけどね…」
淑子も、静かに帰路へ着こうとする。
彼女も冷静を装ってはいるが、その拳は強く握られている。
淑子「空…ピヨさん…」
娘と娘のパートナーを案じる淑子。
奈津子「……家来る?」
裕明「え?」
奈津子「…タケルも、久しぶりにみんな揃ったって嬉しそうだったし、たまには一緒にご飯でも食べましょう?」
裕明「…それも良いな。」
気まずそうに笑いあう2人。
きっとこの光景を見たら、タケルは満面の笑みを浮かべて。
ヤマトは少し呆れて…でも嬉しそうに笑うのだろう。
ジュン「ていうかさ、どうせなら全員で集まってパーティーしない?」
全員【?】
ジュンの提案に全員が疑問符を浮かべた。
ジュン「だってさ、大輔達がデジタルワールドを救えば私達の世界も救われるんでしょ?ぶっちゃけあの子達はこれから世界を救った英雄になるわけじゃない。英雄達をもてなすのにはこっちもそれなりの準備をしないとね〜」
ニヤリと笑いながら、盛大なパーティーを提案するジュンにシンも賛同する。
シン「……確かに言われてみれば…世界を救ったのに何の祝い事もないんじゃ味気ないな…」
裕明「確かに…」
ジ
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