MR編
百四十話 冷たい雨
[17/17]
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
、一度椅子に深く腰掛けた。
「……ははっ」
小さく乾いた笑い声が漏れた。車の窓カラスに、自分の顔が映っている、酷い顔だ。普段の自分が見たらそれこそ笑うだろう。
自分の言ったこと、言われたことが、頭の中でぐるぐると回る。
自分は、いったい何を言った?あの毅然としているとはあくまでも年下の少女に向けて……彼女の気持ちに十分に配慮していたか?彼女が受け入れられる言葉だったか?言い方にしろ言葉にしろ、ほかにやり方はなかったのか?何より……
自分はなぜ、彼女に怒鳴りつけた?
「……何してんだ……馬鹿が……」
小さく呟いて、涼人はハンドルの淵をたたいた。
降り続く冷たい雨が、しとしとと、窓を濡らして流れていた。
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ