第3章 リーザス陥落
第40話 神威
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手方の手でサテラの首をつかまれ、持ち上げられてしまった。
『感じないのか? ……我の力はお前とは格が違う。格じゃない。次元が違うのだ。……身の程を知れ、魔の者よ』
「か、かっ……!! な、そんなはずっ……くっ!」
まるで万力に締め付けられている様な苦しみがサテラを襲っていた。空気を必至に吸おうとするが、中々体内に入らない。そして、この男の表情を見ても 力を入れているとは思えない。まるで無表情なのだ。
「ぎ……ぁ……」
「サテラサマ!!」
「!!」
2体のガーディアンは、サテラの姿を見て飛び掛った。
絶対命令を受けている筈のガーディアンだったが、主を救う為にその命令を破棄したのだ。無機物である筈の者達の筈だが
『成程……、な』
「「!!!」」
シーザーとイシスの攻撃は、そのまま身体をはさむ様に左右から受けたが、まるでビクともしない。
「ナッ……!?」
サテラを掴んでいる為、脇ががら空きだった。そこを貫こうとしたのだが、まるで身体に入っていかない。人間の身体だと言うのに、自分達よりも遥かに硬度が高い物質、鋼鉄、否 金剛石を突いたような感覚だった。
貫こうとしたシーザーの指先にひびが入っているのだから。
男は、サテラを無造作にシーザーの方へと投げつける。
「きゃあっ!!」
「サテラサマ!!」
シーザーは、サテラの身体を何とか受け止める事に成功。サテラも、まだ苦悶の表情をしていたが、意識はしっかりとある様だ。
『我と貴様達の力差 理解したか? 理解したなら、見逃してやる。去れ……。まだ、死にたくなかろう』
「ぐっ……うっ……、に、にんげんが……!!」
サテラは必至に顔をあげ、男を見ようとした。
完全にまわりにあった光は消えているが、男の輪郭には、まるで後光の様に光を纏わせているようだった。そう、魔人が無敵結界を纏わせているかのように。
「サテラサマ、我々デハ束ニナッテモ 勝チ目ハ……」
「う、うるさい! こ、このサテラが……人間なんかに、負ける筈無いんだ!!」
サテラはそう言うと、まだ苦しい身体を奮わせ、 飛び掛った。
それを見て、軽くため息した後、男はゆっくりとした仕草で腕を動かし……飛び掛ってくるサテラにあわせて掌底打ちを放っていた。
まるで スローモーションのようだ。
はっきりサテラは、その動きが、攻撃の初動、どこへと当てようとしているのか、その全てが判る。魔人の動体視力は、人間のそれを遥かに凌いでいるのだから。なのに、何故だろうか。
「(な、なんで……!? サテラ、はっきり見えているのに……、こ。これ、は…… か、躱せない)」
まるで、予め決まっていたかのように、その掌
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