Asmodeus rhapsody 中章
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アリスはふと、アスモディウスの名前を呼んだ。それに対して優しげな笑みで尋ねる。
「どうしましたか?」
そうしてアリスの瞳を再び見ると…。
明らかに嫌悪感たっぷりのいつものジト目のアリスの姿があった。
「貴方はやはり気持ち悪いですね。」
そう言ってアリスはアスモディウスの腹に杖を突き立てていた。
その不意打ちにアスモディウスは反応出来なかった。
「な??」
「暴風雨の矢。」
超至近距離からの水の弾丸と突風はアスモディウスを玉座の所でまで吹き飛ばした。
アリスはその場で膝をついた。
「はあ…はあ…。
危なかった。ニナさんから魔法陣の紙をもらわなかったら本当に虜になっていた…。」
そう言って懐から出したのはニナの唯一の魔法。『満月』の魔法陣が描かれた紙だった。魅惑の魔眼にかかったら10秒後に発動するように調節された。ニナの力作だった。
「まったく…。これだから子猫は…。」
アリスはハッとして玉座の方をみるとボロボロになりながらも立つアスモディウスの姿だった。
「くっ…!」
「貴女は屈服させます…。身も心も壊して奴隷の様にしましょう。
だから…遊びは終わりだ!」
アスモディウスはそう言って腕を伸ばし。
「火炎流星群!」
アスモディウスの周りから現れる無数の炎弾。アリスは大技である暴風雨の矢とニナの満月を使っている。
不味い…。そうして炎弾の当たる所で。
「あんたもたまにはやるんだな。」
目の前に躍り出る黒い影。その手には夢幻剣が握られている。
…彼だ。
「…!フォルツ。」
「な??」
アスモディウスとアリスが驚く中。黒い影は放たれた炎弾をリズミカルに切り飛ばした。
そしてアリスの前にたって、ため息をつく。
「今までR-18指定されそうな感じでしたね。お姫様。
…さて。頑張ったお姫様には後でご褒美を。」
「ひ、姫??それにご褒美って…?」
いつもの他人を突き放すフォルツとは違い。どこか紳士的な態度でアリスに接する。アリスは内心ボソッと。
…すごいキザなんですけど…。
「さて、お姫様の心は俺の物。
この変態。俺が相手だ。」
「貴様は…!」
アスモディウスは震えてそう言う中。その黒い影はにやっとして。
「フォルツ・レープリカ…。トランス状態かな?」
そしてフォルツの眼はヴァンパイアの瞳…紅く染まっていた。
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