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ドリトル先生と森の狼達
第十一幕その十
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「学園長さんにはもうお会いになられてますよね」
「はい、一度」
 そうだとです、先生は答えました。
「この学園に入った時に」
「そうですね」
「はい、ただ」
「その時だけですね、学園長さんとお会いしたのは」
「実は」
「八条学園、保育園から大学院までの最高責任者であり」 
 日笠さんはその学園長さんについてお話しました。
「動物園、水族館、植物園、博物館、美術館、図書館もです」
「学園内の施設のですね」
「全ての施設の責任者でもあります」
「学園全体のですか」
「最高責任者です」
 それが学園長さんだというのです。
「八条学園を経営している八条家の方で」
「八条家自体も」
「世界屈指の企業グループの経営家です」
「はい、イギリスにも進出しています」
 それもかなり大規模んいです。
「僕も名前を聞いていました」
「そうですね、そして今から」
「学園長さんにお会いして」
「ニホンオオカミのことについて動いてもらいましょう」
「動いてくれるでしょうか」
 先生は少し心配になって日笠さんに尋ねました。
「今回の件について」
「絶対に」
「絶対にですか」
「何しろ絶滅していたと思っていた動物が生きていたのです」
 それ故にというのです。
「これで動かない筈がありません」
「そうなのですか」
「学園長さんは学問のことに関して極めてです」
 かなりというのです。
「積極的に保護に動かれる方ですから」
「今回のこともですね」
「お話を聞かれたなら」
 その時点でというのです。
「動いてくれます」
「そうですか、それでは」
「はい、行きましょう」
 その学園長さんのところにというのです。
 こうしたことをお話してでした、先生達はその建物の中に入りました。そこは学園の大学の校舎の中にありました。
 その建物に入ってです、先生は今度はこう言いました。
「この建物も」
「一度入られてからですね」
「今まで入ったことはなかったです」
 そうだったというのです。
「医学部の方に主にいまして」
「そうですね、この建物に勤務しておられるなら別ですが」
「医学部にいるのなら」
「ここに来ることは滅多にありません」
「そういうものですね」
「私もです」
「勿論私もです」
 質素で事務的な、オフィスのビルを思わせる建物の中を進みながらそのうえで日笠さんも学園長さんも言いました。
「ここに来ることはです」
「滅多にありません」
「やはり動物園に主にいます」
「ここに来たことは今年で五回目ですか」
「あっ、五回目ですか」
 日笠さんは学園長さんの言葉を聞いて言いました。
「多いですね」
「そうですね、動物園の責任者として」
「ここに来られることも多いのですね」
「はい
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