第3章 リーザス陥落
第38話 仕事は早い者勝ち
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った時を考えたのだろう。
「ん? でも、ユーリは童貞じゃないとかって言ってたじゃないか?」
「がははは! 男相手だろう? ケツ穴だケツ穴! 童貞じゃないな、処女喪失したんだろう!」
「はぁ……もう否定すんのも疲れたわ! 一体何回やるんだ、このやり取り!」
疲れたと言いながらも怒って言ってるユーリ。疲れた〜なんて、言っても全然説得力は無いのである。
「……シィルちゃん、ユーリさんがホモなのは嘘よね?」
「え?あ、はい。そんな事無いですよ。見た事ないです」
「……そうよね」
かなみはシィルにも確認しながら胸に手を当ててほっとしていた。
そして、一頻り言いあった後。
「そうだ。やる気なら急いだ方が良いぞ? もうあの2人は出発してる筈だからな。勝負にすらならんかもしれんぞ〜?」
「貴様が話をおかしな方向にするからだろうが!」
「お前が言うなよ……」
「がははは! それくらい軽いハンデだハンデ。直ぐに追いついてやる! 行くぞ、オレ様の奴隷と下僕達」
「はい! ランス様」
「「誰が「下僕よ!」だ」
ランスにしっかりと付き添うシィルと悪態を付く2人。随分と凸凹パーティだけれど、何処か頼もしくも感じるキースだった。
そして、4人がギルドから出て行った後に呟く。
「はぁ、嵐の様な連中だったな」
「そうですね……」
互いに苦笑いをしている。そして、勿論気づいた事はあった。
「ハイニ。判ったか? ユーリの隣にいた忍者のお嬢さん」
「ええ、勿論ですよ。間違いなく……ユーリさんに惹かれてますね?」
「全く罪な男だな。アイツは。結婚もして無いくせに子持ちになって、女泣かせになって」
その事だった。
時折ユーリの方を見る視線は、信頼以上の何かを含んでいる事が一目瞭然だったのだから。そして、キースはユーリがいたら、思いっきり怒りそうな人聞きの悪い事を言っていた。
「お顔を気にしてますからね……。それは、キースさんのせいじゃないんですか? 素敵だって言っても聞いてくれませんし」
「おいおい、人聞きの悪い事を言うなって」
……それはどっちの言葉が人聞きの悪い言葉なのだろうか?だが、ハイニの言う言葉は正解なのである。
半分くらいだが……。
〜アイスの町・キースギルド前〜
「ちっ、キースの馬鹿の話を聞いてて時間を大分くったな、これで先を越されてたらその分の賠償をしてもらう!」
「話を一緒になって大きくしたのは何処のどいつだ。全く……」
ランスも加わった為、話が長くなったのだが、ランスの耳は都合よく出来ているのである。
「兎も角、リスの洞窟に行きましょう」
「そうですね」
かなみ
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