第3章 リーザス陥落
第38話 仕事は早い者勝ち
[8/15]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
「ラークだって言ってたんだぜ? 『ユーリがいなかったら危なかった。勝てなかった』 ってな。それに、『これが自分達の代表的な功績になって本当に申し訳ない』 とも言ってたぞ」
「いや……オレとしては、好都合だったからな。……だが、誰かさんのせいで酷い目に合ったんだ。それで、もう、この話は終わり」
「かっかっか! お前さんのブロマイドを大々的に飾ったのが悪かったか?? ラークたちと一緒にな、もう一回y「……次、やったら本気でギルドごと燃やす」判ってる判ってる」
ユーリの殺気が迸って……まるで戦いの時の様に。
彼の必殺技である≪煉獄≫を発動するつもりだろうか? とも思える裂帛の気合ならぬ殺気を放っていた。
「ゆ、ユーリさん、落ち着いて下さい……」
かなみは必至にユーリを抑えていた。
ユーリが顔を気にしているのは知っているけれど、ここまでと思ってなかったようだ。だが、その心配も杞憂となる。
「あはは、スキンシップの1つになってるんですよ? えっと……かなみさん。これは 大丈夫なんですよ。所謂、ご愛嬌と言うものです」
「全く……この2人は」
「へ?」
かなみは目を丸くさせてしまった。
この手のやり取りはもう恒例になってしまっているらしいのだ。だが、かなみは初めてここに来たから判らないのも無理は無いだろう。
「ふむふむ、このコがローラか、75点と言う所か。よし、まぁやる気が出てきたぞ。シィル、読め」
「あ、はい。ランス様」
シィルは、渡された依頼書を読むように言われた為目を通しながら読み出す。そもそも、ハイニが一通りは説明をしてくれたのだけれど……。とりあえず、それはスルーをして、内容を説明する。
ローラ・インダスはこの町の北東に位置する場所にある洞窟≪リスの洞窟≫の主のリスに捕まっていると言う事。洞窟には色々とモンスターが棲息している為、一般人では近づく事は危険すぎるとの事だ。
「よく判った。要はリスの洞窟に行って、リスってモンスターをさくっとブチ殺してローラを持って帰れば良いんだな? 簡単だ簡単」
「その簡単な仕事にラーク達が行ってるんだぞ?」
「馬鹿者、あの3流冒険者のラークがこなせる筈がないだろう。ノアさんもきっとピンチに違いない。『きゃー、ラークなんて役立たずだわ〜、ランス様助けて〜〜』って感じだな。がはは! 纏めてお持ち帰りするぜ!」
「……とことんポジティブな奴だな」
ユーリはランスの言葉を聞いて苦笑いをしていた。
あの2人の実力を知っているからこそだ。この辺りのダンジョンのモンスターに遅れを取るとは到底思えないからだ。
「そんな、ありえない結果を言わない事だランス。そんな事より、お前さんはまだ結婚しないのか? オレはてっきりそこにいるシ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ