追憶
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ケンリッターって実は大した事無いんじゃないかって思えてきたよ」
「む、それは心外だ。確かに私達はプログラムで出来た複製体だが、オリジナルとなった者への侮辱は流石に聞き捨てならないな」
「でもベルカの王様と比べられたら、見劣る気がするのはしょうがないわよ。能力的には全盛期リインフォース、プラスαみたいな人達だもの」
「でもさぁ、あんな怪獣みたいな化け物と殴り合おうと思う時点で、覇王もやる事が結構過激だよな」
「うむ。いくら俺が同じ古代ベルカの拳系男子でも、覇王のような能力までは備わっていない。もし覇王クラウスと手合わせできるのなら一武闘家として挑んでみたいが、功績を鑑みると勝てる気はしないな……」
ザフィーラが自虐気味にそう言うが、確かにその通りでもあった。覇王クラウスにすら勝てる実力があれば、ファーヴニルが相手でも臆する事は無い。しかし……まだ直接相まみえていないのに、私達はファーヴニルの圧倒的巨体から発せられる存在感だけで気圧されとる。これじゃあ戦う前に勝負が決まっとるもんや。何とかせなあかんなぁ……。
その後はリーゼ姉妹から今回の探索で発見された書物や、開拓領域の範囲がどこまで進んでいるかの説明をしてもらった。こうして目覚めた事で私達もこれから探索に繰り出されるため、その事前講習みたいなものをしてもらった訳や。ちなみにラジエルがファーヴニルと戦っているおかげで、次元空間内での魔力吸収がないため、使い魔の彼女達やプログラム体の守護騎士達が本局に行っても影響は出ないらしい。というか日をまたいでも戦い続けてるんか、あの人達。どんだけタフネスやねん……。
ひとまず明日の探索には私達も早速出るが、今日の所は安静にしておくように言われた。「今の内に休まないと、これからの激務に耐えられないわよ」ってリーゼアリアさんがからかい半分に脅し、「むしろ寝てたままの方が楽だったかもね〜」とリーゼロッテさんは苦笑しながら激務の度合いを暗に示してきた。
「ひとまず無限書庫の探索をしてれば勝手に体力なり危機察知の勘なりはつくから、並行して戦闘技術の方を騎士達に学べば丁度良い感じに強くなれるわよ。あ、よく考えてみたらこれ良い教導訓練にもなるかもしれないわ」
「今後の新人教育の研修に、無限書庫の探索と整理整頓を入れるの? ん〜言われてみれば確かに合理的かつ効率的かも。自力で資料探しが出来るようになるし、司書不足もある意味改善されるしね。コミュ力の構築に関しては、司書の仕事をこなしていく上で少しは培っていけるはずだから、色んな意味で都合も良さそうだよ」
「あはは……司書の仕事が訓練ですかぁ……」
管理局に入った新人がいきなり、司書やれって言われてポカンとする姿が目に浮かぶようや。ま、訓練になるかどうかは実際にやってみないとわから
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