焔の陰には “固定” する腕
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アール……」
「きっちりシメないとね、あとで」
すっかりほのぼのムードで去っていくテイルレッド達は、もう一度テイルイエローである会長―――慧理那を説得できないかと、頭の中に策を巡らせるのであった。
「『―――――』」
「っ!? 総二っ!!」
「うおわっ!?」
それは行き成りだった。
唐突にタックルしてきたテイルブルーに対処できず、二人で絡み合ってゴロゴロと勢いよく転がった。
文句を言おうとレッドが口を開く前に―――
「『Tas ir Tuvo cilv?ku, ?is sp?ks……』」
そんな聞き取れない言葉と共に、地面が派手な音を立てて爆ぜ飛び、廃工場の三分の一が瞬く間に炎上した。
炎上しなかった部分も一部は消し飛び、近くにはクレーターまで出来ている。
驚きのあまり声が出ない彼等をしり目に、何時の間にそこにあったのか分からない『黒い穴』は徐々に広がり続け、テイルレッドとブルー二人を軽々飲み込める幅まで成長する。
刹那、猛烈な熱量を放出しながら、ガーネット色の爆炎が上がった。
かなりの高温を誇るソレは、炎を操るテイルレッドすらも目を閉じてしまうほどで、収まるまで一部始終すらうかがえない。
漸く収まった頃に二人共は顔を上げて……再び驚愕で絶句する。
「Hobby preferences b?tu labi labi……bet nepat?k nedaudz」
否、顔を上げる前にその圧倒的気迫を直に受けて、既に絶句していた。
現れたその姿はどう見ても動物やら幻獣やらとはかけ離れており、一部一部を除けば人間に近い。
宝石を削ったような骸骨のマスク、肘のブレスレット、そして足はガーネット色の輝きを放ち、黒い体なのも相まって一層目立つ。
何よりデカイ。バスケット選手でも中々存在はしないだろう、三mに近い高身長だ。
彼が又も意味不明な単語を口にしながら、大きく溜息を吐いたのを合図としたように、トゥアールから急ぎの通信が入る。
『そ、そいつです総二様! 愛香さん! 何故だか今はもう音沙汰もありませんが、数秒間鳴ったサイレンや、観測で来た波長から……レーダーに映った反応と一致します!』
「で、でもこいつ明らかにアルティメギルの奴じゃあ無いだろ!?」
「つまり単純感情種ってことね……よりにもよってこんな早く出会うなんて……!」
最初こそを俄かに狼狽したが今は闘志を目に宿し『ブレイザーブレイド』を構えるテイル
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