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DIGIMONSTORY CYBERSLEUTH 〜我が身は誰かの為に〜
Chapter1「暮海探偵事務所へようこそ」
Story5:あの戦いを見ていた者達
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炎を辛うじて避ける。あまりの急な出来事に、テリアモン達は慌てて俺の下へ駆け寄ってきた。
「だ、大丈夫タクミ!?」
「あぁ、なんとか。しかし一体誰が…」
「―――よく今のを避けたな」
今の攻撃の元を探ろうと周りを見渡していると、俺達の数メートル先に何かが降り立った。
その降り立った何かは、ゆっくりと立ち上がって俺達を睨みつけていた。しかも一体じゃない、二体いる……デジモンだ。
「やいやい! 急に攻撃してくるなんて、なんのつもりだ!?」
いきなり現れた二体のデジモンに対して、こちらもいきなり啖呵を切り始めるチビモン。お前、急に偉くなったな。
「なんのつもりかだって? そんなの……」
「戦うつもりに決まってるだろ!」
しかし二体のデジモン―――黒い“アグモン”と黒い“ガブモン”はそう言い放ち、するどいツメを立てて襲い掛かってきた。
いきなりの事で戸惑うチビモン、少し動きが遅れてしまう。このままだと、もろに攻撃を受けてしまう!
そう判断した俺はすぐにチビモンをミノモンと共に両脇に抱え、テリアモンを頭に乗せたまま避けた。
「あ、危なかった…!」
「自分から担架切っておいて、ダサいぞ」
「う、うるさいやい!」
さてと、どうやら奴さんは話も聞いてくれないみたいだな。彼らの言う通り、戦うしかないようだ。
「テリアモンはアグモンの方を、チビモンとミノモンでガブモンを頼む」
「お、おう…」
「で、できるかな……」
「今まで二人でいたんだろ? 心配するな、俺も指示を出すしな」
その代り、テリアモンの方が少しお留守になってしまうが……
「大丈夫、なんとかしてみるよ」
「相変わらず、頼もしいな」
「話し合いは終わったか?」
しびれを切らしてか、黒いアグモンが爪を構えた。
随分とせっかちのようだな、そんなんじゃモテないぞ〜。……って、それは人に対してだけか?
「行くぞガブモン!」
「おう!」
彼らはそう声を掛け合い、こちらに向かって走ってくる。
「さ、こちらも行こうか。頼むぞ、皆!」
「「「うん(おう)(う、うん…)!」」」
テリアモン達は俺の声に応え、先程の指示通りに二手に分かれて対応する。
「この!」
「ハッ!」
アグモンはやってきたテリアモンに向けて、爪を振り抜く。しかしテリアモンはそれを避け、アグモンの肩に両耳を置いて、跳び箱の要領で飛び越えた。
すぐさま振り返り、爪を構えなおす。テリアモンも空中でアグモンに向き直り、次の攻撃に備えていた。
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