暁 〜小説投稿サイト〜
DIGIMONSTORY CYBERSLEUTH 〜我が身は誰かの為に〜
Chapter1「暮海探偵事務所へようこそ」
Story5:あの戦いを見ていた者達
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「おう!」

「お、おぅ…」

「もーまんたーい!」
























 そうして、俺達は暮海さんがしてくれたマーキングを元に、この身体(アバター)の一部(パーツ)を探し始め、順調に集めていった。
 ……その間は何があったって? そんな目立ったこともなかったから、言わないんだよ。

 そして最後の一つを見つけ、アバターパーツを全て回収することができた。
 それによって、俺の姿は青色のデータ怪人から一転、いつもの人間としての姿に戻った。


「タクミ〜! 元の姿に戻った〜!」

「こらテリアモン、あまりはしゃぐなよ」


 俺が元の姿形に戻ったのが余程嬉しかったのか、途端に胸へ飛び込んでくるテリアモン。その後すぐに頭に乗っかり、だらんとだらしない表情を浮かべて寛いだ。いや、勝手に人の頭の上で寛がないでくれないかな。

 それに根本的な問題が解決した訳じゃない。見た目が元の人間のように戻っただけで、身体が異常な状態になっているのは変わりないのだから。
 すると、回収したのを見計らってなのか、暮海さんが通信をしてきた。


『ふむ、見た目だけは正常に戻ったようだな…』

「でも根本的な解決には…」

『まぁ、それでも大きな前進にはなっただろう。目的は達した、一度事務所に戻ってきたまえ』

「わかりました。―――って、普通にログアウトして大丈夫でしょうか?」

『そうだな…事務所の端末から入ったのだから、そこから出てくるのが道理であると推測するが……正直なところ、何が起こるかやってみないとわからないからな』

「そうですね…」

『まぁ、仮にデータがネットワーク中に散ってしまうような事態になっても、可能な限りサルベージしてあげよう』

「や、止めてくださいよそんな不吉な考えするの!」


 俺が慌てて叫ぶと、彼女は「冗談だよ…半分は」と物凄く怖いことを言って、そのまま通信を切ってしまった。
 さてと…普通にログアウトするとなると、ログアウトゾーンに行かなければならないが……
 そう言えばここ、あの“黒い化け物”と出会った場所だな。ちょっと不吉、またあんなのが出なければいいが……

 そうだ、ここにはあの時アラタが開けてくれた出口(ログアウトゾーン)があった筈。そこから出られれば…!
 と思ったのだが、流石に古いログアウトゾーンだったからか、もう動きそうにもなかった。仕方ないな、来たところまで戻るとするか。

 ―――そう思った、矢先だった。


「“スピットファイア”!」

「ッ! おわっ!?」


 無数の炎の玉が、俺の足元目がけて飛来して来た。
 俺は思わず横へ飛び、その
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