第22話 遊園地、巻き込まれた星
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ような…………?
そう言えばホラー映画を借りてたときに星はその場にいなかったような………
もしかして………
「星、怖いか?」
「こ、怖くなんてありませんよ!!さぁ早く行きましょ!!」
強気な発言をしながら星は入っていく。
足と腕が一緒に出てるぞ…………
「大丈夫かな…………?」
まぁ途中で抜け出せるし、問題ないかな。
俺も星を追って中に入っていった…………
「うう………」
「星、あまり強く掴まれると動きづらいんだけど………」
入ってすぐ、ここの雰囲気にビビッた星が早速俺の腕に捕まってきた。
胸の感触や星のにおいなど悪くはないんだが痛いです。
力強すぎ。
「だ、だって…………」
「出るか?」
「こ、怖くなんてありません!!」
こりゃあ、いくら言っても聞きそうにないな。
俺は諦めて奥へと進むのだった…………
「えっぐ、えっぐ…………」
「星出ないか?」
「まだ、まだ大丈夫ですよ………」
もう半泣きじゃないか。
しかしクオリティが高いよなこのお化け屋敷。
這いずりよってくる患者とか、いきなり追っかけてくる医者とかリアルすぎて俺もビビッたわ………
しかもまだ半分以上もある。
「星、やっぱり出ないか?ここででないと当分外に出れないよ」
「だ、大丈夫…………ですよ………」
これ以上先に進んだら本当に泣き出すかも。
仕方がない………
「やっぱり出よう」
「で、でも私は………」
「俺が限界なんだ!ほらさっさと」
「あっ………」
俺は星の手を掴み、無理やり引っ張る。
「ありがと………」
星が何か言っていたような気がするが気のせいだろう。
こうして俺と星はリタイアしたのだった…………
「で、正直に言うと?」
「………怖かったです」
俺達は戦慄病院から離れて近くのカフェで休憩していた。
「まぁ、あれは怖いよな。這いずり寄ってくる患者とかマジでビビッたもん」
「もうあそこには行きたくありません………」
ちょっとトラウマになったか?
「俺は星が頼ってきて嬉しかったけどな」
「えっ?」
「だってお前なんでも大丈夫って言ってなんでも一人でこなすじゃん。たまには俺も頼って欲しいんだけど」
「ですが本当に私は一人で………」
「それじゃあ余計に気を使っちゃうもんなの!!これからはたまには俺に頼るようにしろ。これ、決定事項な!!」
俺は星の言葉も聞かず、無理やり言った。
「で、ですが………」
「決定事項!!反論は受け付けん!!」
「………分かりました。これからはレイを頼るようにします」
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