第1話 現実から仮想へ
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! と鳴らし、建て付けの悪い家の玄関を開ける。
そのまま部屋に直行する。
祖母のお陰でインターネット回線は良好。パソコンも問題ない。
少ない祖父への抵抗か。フローリングにベッドガラステーブルと言う日本家屋には似合わない部屋。
at.13:00.p.m
その部屋の中から
「リンクスタートっ!」
子気味のいい、しかしはっきりとした声が漏れた。
暗くなった視界が一気に開け、デジタルコードの中をまるで時空間移動の様に進んでいく。
「ようこそ、仮想世界、ソードアート・オンラインへ、では、アバターを設定してください」
髪の毛、容姿、メイク、身長など、様々な物が現れる。
俺は基本的に、純粋に、祖父と同じ髪色である銀髪を金髪に変え、目の色もゴールドに、肌の色も少し黒くして、身長を思い切り下げる。体重を増やし、そして完成する。
決してかっこいいと言えないポッチャリチャラ男アバター。
そして決定、やらYesやらを押しまくったら、体が光る。
「ソードアート・オンラインの世界を存分に楽しんでください」
そういう機械音声が途切れた瞬間、目を見開くと、そこには様々な人が、様々な容姿で立っていた。
《第1層 始まりの街 主街区》
自身のHPバーを見る、その上には名前がある。
《oomine》
俺の本名を元に作ったアバター名。
HPは244となっている。
武器は片手短剣。所謂ダガーである。
長さ25p程の短い剣が腰に斜めに収まっている。
ふくよかな体型の所為で、まぁ取りにくいっちゃあ取りにくいが。
俺はその場からすぐに動き、マップに沿って西側に歩く…歩く…走る…もうBダッシュ。
十数分走ると、ようやく西のフィールドに出る。
まるで霧が集束する様に現れるイノシシ。
HPの上にカーソルと、モンスターの名前が出てくる。フレイジーボア。
素早く短剣を抜き、斬りかかる。
すると、あら不思議。今度は発散する様に消えていくフレイジーボア改めイボイノシシ。
「…何これ楽しい」
気づけば、レベルは2に上がっている。
側に座り込み、本当に上がっているのか分からない息を整えてると、人が歩いてくる。それも2人。
「おっとこりゃ先客が居たな」
赤髪のロン毛と黒毛のチャラ男。
最初の印象はこれのみ。
「なんだぃ?」
「なんだっておめぇ、今からこいつに色々とレクチャーして貰うんだよ。お前もあれか?βテスターなのか?」
なるほど、つまり、右も左も分からない、だからたまたまみっけたβテスターに色々教えてもらう…と。
「へぇ、そうなのか。
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