二十五章
最後の大戦(4)
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る訳ないだろうが、これは静か過ぎはしないか?相棒』
俺らは近付いていくが、静か過ぎて不気味さを感じていた。俺達黒神眷属は念話で語っていたが、後ろにいる一真隊でも静けさに不気味さを感じさせていた。
「・・・・とても静かだねころちゃん」
「時々遥か彼方から鉄砲の音が聞こえるけど、町中に生物の呼吸すら聞こえないよ」
「小波さん・・・・周囲の様子はどうでしたか?」
「鬼の声もなく、気配なども感じられません。・・・・それもこの一角のみ全くと言って良い程感じないのです」
「どういう事ですの?」
「先鋒にいるご主人様達もそう感じている様子ではありますが、他の区画を探ってみましたが多少なりとも鬼や連合軍の夜叉となった兵達の気配を感じます。ですがこの一角だけは・・・・」
「全く気配が感じないという訳ですか。一真様達の警戒という気配が強くなっていますが、一体どういう事でしょうね?」
「幽。精霊の気配はどうじゃ?」
「余程穢れた場所で無い限り、どこにでも存在するはずの精霊の息吹が全くありませんな。まるで全ての精霊が死に絶えているような不気味さがありますが、一真様周辺にだけ精霊が集まっておりますようにも感じております」
「どうやら主様達の勘は当たりのようじゃな。じゃから、ああやって警戒を強化したのじゃろうよ」
一真隊の主力メンバーがそう呟くのを聞こえないフリをしていたが、全ての精霊が俺らの所に集まっている。家屋にも人の気配無しとすれば、この一角だけマイナスパワーのようなフィールドとも言える。
「ご主人様から伝令です。隊列を整えるようにとの事、これだけ気配を感じない中でご主人様達が出現したのであれば、向こうは気付いていると思うわよ」
「御意です紫苑さん」
「それから梅は戦闘準備をお願いする。・・・・いつどこに鬼が来てもいいようにとお館様が言っておった、銃器を持つ黒鮫隊は良いとして鉄砲部隊であるお主達はいつでも撃てるようにとの事だ」
「お任せを、桔梗様」
「であれば・・・・準備を整えるのは良いが、どうやって本能寺の中に攻め入る?」
「一真様であれば、鬼の襲撃が無ければ堂々と正門から入ればいいとの事だ。儂もそう思うわ」
「何とまあ・・・・余の良人は剛毅な事だ」
それが俺であると紫苑、桔梗、祭が言っていたが、恐れても無ければビビる訳でもない。敵と認識したら斬るだけだし、銃器があれば撃つだけの事。罠の可能性もあるが、俺達黒神眷属は前進あるのみだ。なので一真隊のメンバーも小勢を出して全滅だとしても、夜叉なので意味は無いが一応の事だ。歌夜の心配は最もだけど、トラップがあったとしてもそれを破壊してまで進む事が俺らである。
「恐らくですが、一真様ならどのような罠があったとして
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