第3章 リーザス陥落
第37話 封印の鍵を求めて
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「かおす? なんだそれ?」
「それは、私にもわかりません。ただ……」
「む?」
「リア様とマリス様が魔人達の狙いはカオスだとおっしゃってました」
かなみはカオスの詳細については何も知らない。それはユーリも聞いているから、推察するしかないのだ。
「基本的に魔人は人類の敵でしかない存在だ。その魔人が手を組んだ以上は利害が一致したとしか、もしくは何かを手に入れる為に利用するかの2つだろう。リアたちがカオスだという以上はそのせんが濃厚だろうな。間違いなく」
「ふん。ならばもう無意味なのではないか? リーザスは陥落し、リアたちも捕まったんだ。そのカオスとやらは、魔人が手に入れたんじゃないか?」
「……そのカオスは強力な封印術で隠されてます。そして、その封印を解く鍵が」
「お前さんが武器屋に売った聖シリーズの装備だって事だ」
ユーリが指を指してそう言う。ランスは、不快そうだったが、とりあえず頷き。
「ふむふむ、なる程。なら、駄目では無いか、もうそれ、ここに無いんだから」
「誰のせいですか!!」
「……かなみ、落ち着けって。もう無いと決まった訳じゃない」
ユーリはやれやれとかなみを宥めていた。明らかにランスはかなみをからかって言ってそうだが。
他人事の様に言うランスもランスだけど……
「カオスの詳細はわかりません。ですが、リア様は私に言いました。魔人を倒すものだと。そしてランスになら使いこなせると」
「その言葉から推察するに、カオスと言うのは武器の可能性が高いな。魔人をも倒せるほどのものだ」
兎に角聖装備シリーズを集めなおさなければならないのが判ったランス。間違いなく面倒くさい事だとランスはげんなりとしていたが、ある事を思い出していた。
「そうだ、ユーリ。貴様なら突破できるのでは無いのか? 猪口才にも前回も、そのまた前も突破していたではないか」
「そうですよね。志津香さんの屋敷の結界も超えてますし」
「えええ! ほんとですか?? あ、そういえば……以前リーザスの城でも……」
ランスにしては珍しく覚えていたようだ。シィルは、当初ユーリに魔法を教わろうと思っていたため、覚えていたようだ。かなみは、あの時 ユーリと敵対していた時に、リアの部屋までの迷宮結界を通ってきた事を思い出したようだ。
「出来なくは無いとしか言えないな。……が、100%とは言えないな。高位の結界なら尚更だ。100%と言えない以上は、聖装備シリーズを買い戻した方が確実だ。このまま行って、出来ませんでした。じゃすまないだろう?」
「なんだ、使えん」
「だから、ランスが言わないで!!! ユーリさんは、ちゃんと考えてくれてるんだから!!」
ランスの物言いにユーリの変わりにランスに怒ってくれてるかなみだった。1
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