第1章:平穏にさよなら
第2話「日常」
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。言ったら色々と荒れるし。
「はいはい。もうチャイムが鳴るから座れよ。」
「くっ...。覚えておけよー!」
ありがちな捨て台詞を吐いてチャイムの音と共に席に座る。
「(本気で言ってる訳じゃないからこうやって気軽に話せるんだよなー。)」
転生して小学生に上がった時は、大人の感性で小学生に馴染めるかなーとは思ったけど、なんだかんだと上手く行ってるからホッとしている。
「(...あいつらは、元気にしてるかな...。)」
同年代の友人と言うことで、前世の親友たちを思い出してしまった...。いきなり僕が死んだことになって、どう思っているかな...。
「(もう、会えない...それは分かってるんだけど...。)」
死別した訳じゃない分、前世と今世での両親の死よりも辛い...。
「(...っ、だけど、僕はこの世界で生きてるんだ。だからちゃんとしなきゃな...。)」
まだまだ引きずってはいるけど、前世みたいに目の前の事に集中しなくては生きていけないしな。
〜昼休み〜
「お兄ちゃん、お待たせ!」
あれからあっさりと時間は過ぎて行き、昼休み。屋上へと行ける階段で僕は緋雪と合流した。
「よし、じゃあ行こうか。」
「うん。」
僕らはいつも屋上で二人で食事を取る。...僕が一緒に食べるほど仲のいい友達がいないからなんだけどね...。
「毎回思うんだが、緋雪は僕とじゃなく、他の友達と食べていてもいいんだぞ?」
緋雪の友達事情は知らないけど、別にボッチって訳じゃないはずなんだけど...。
「私はお兄ちゃんと一緒に食べたいから。」
「そっか。ならいいんだけど。」
...ふと思ったんだけど、どうしてここまで緋雪に慕われているんだ...?
「(普通の妹ならともかく、転生者ならここまで慕うなんて...。)」
...まぁ、嫌われてるわけじゃないからいっか。
「(例え転生者でも、家族としてここまで慕ってくれてるんだから、それでいいよな。)」
なぜ緋雪が転生者か分かったのかは僕のもう一つの特典であろう物、“キャラクターステータス”のおかげだ。これは、“視よう”としたらゲームとかのキャラクターのようにステータスが分かるような能力だ。頭に思い浮かべるだけにもできるし、パネルのように目の前に表示することもできる。人の個人情報を覗いてしまってるようで、今では視るべき相手以外は視ないようにしてるけど。
ちなみに、緋雪のステータスはこんな感じだった。
志導 緋雪(しどう ひゆき)
種族:人間(吸血姫) 性別:女性 年齢:9歳
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