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ソードアート・オンライン〜Another story〜
GGO編
第179話 右手の悪夢
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場所は何処にも無い。そう思った時だ。
こつっ……
と言う音が、微かに響いた。
「そっちかっ!!」
聞こえた方へとダッシュで向かうPain。
室内戦、それも電灯の類も一切ない世界では有利な装備を持っている方が距離を詰めるのが基本だ。
音が鳴ったのは割れた窓の方。外に逃げたか? と思い飛び越えようとした時だ。
「
残念
(
Too-Bad
)
」
「なっ!」
突如、Painは身体に重力を感じた。何かが、飛び乗ってきた、と言うのが正しい。この感覚は以前にも味わった事がある。狼タイプのモンスターに飛びかかられた時だ。
「うぐっ!!」
リュウキが肩車の要領で、Painの首を脚で極め、そのまま投げたのだ。プロレス技で言えば、フランケンシュタイナー? だろうか、しこたま投げられ、背中を強打した。
「ぐえっ!!」
「浅はかだ。敵の姿を完全に見てから、行動を取る。……それが基本だろ」
無闇矢鱈に、銃を打てば自らの場所を知らせるも同然だ。バトルロイヤルならまだしも、1対1だから。だが、別にそこまで悪い手、と言う訳でもない。暗闇に乗じ、突然の銃声。相手の思考を混乱させる、と言う意味では。
だが、相手が悪かった。としか言えないだろう。
「ぐぐ、くそっ!」
倒れていた身体を起こし、トミーガンを相手に向けようとしたが……。
「遅い」
「ぐげっ!!」
銃口をリュウキに合わせる前に、胸元に取り付けた鞘からコンバットナイフを引き抜き、銃口をナイフで弾きつつ、首を取り、そして投げた。
「げぼっ!!」
「状態異常の1つ。
骨折
(
ボーン・クラッシュ
)
。お前の負けだ」
思いっきり、壁に投げたリュウキ。その勢いで、脚が変な方向に向いている。……正直、グロイ。と思ってしまったが、これはゲーム。足や手と言った四肢が飛んだりする事だってあるから、まだ易しい、程度だろう。多分。
「な、舐めるなぁ!!」
倒れながらも、トミーガンを乱射。
ズガガガ!≠ニ言う発射音が小屋の中に響く。ガムシャラに撃った銃だが、その軌道上に相手がいたのは幸運だろう。だけど。
「その活きや良し。……が、届かない」
相手は、銃弾を殆ど受けてない、やや頬や身体に掠った様な赤いライン、直撃に比べたら随分と薄いラインが浮かんでいるだけだった。
「な、ばっ! 馬鹿なっ!! これ、至近距離だぞ!」
数発、いや十数発は撃ち込んだであろう銃弾。だが、それは相手のHPを殆ど削る事は無かった。相手はただ、ナイフを持っているだけ。
「……な、ナイフで銃弾を防いだ?」
「まだ、やるか?」
左手にナイフ、右手に拳銃。
幾ら拳銃とは言え、拳銃カテゴリーの中で最大級の威
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