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ソードアート・オンライン〜Another story〜
GGO編
第178話 第3回BoB予選開幕
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う。
だけど、それを差し引いたとしても……嫌いじゃないのだ。まったくをもって。
「ああ。楽しみだ」
「だな。……が、今回の予選Fブロックで彼女と戦うのは《オレ》になるな」
リュウキの不敵な笑みはキリトに向けられた。その笑みを見て、キリトは今度は苦笑いをしてしまう。優劣のつく勝負の場において、ここまで面を向かって言われた事はないからだ。だから、キリトはリュウキがまだ怒っているのだろうと思っていた。
「おいおい、まだ怒ってるのか? ……リュウキもそろそろ「冗談じゃないさ」……」
リュウキに、答えを遮られた。これは、別にキリトの事を怒っていってる訳ではなく、絶対の自信の現れの様だった。……そして、それは 過信ではなく確信もある。
キリトは、リュウキの目を見てそれが判った。
「
銃の世界
(
GGO
)
と
剣の世界
(
SAO―ALO
)
。剣の世界では、負けるつもりは無いものの、オレはここまではっきりと自信は持てない。……戦う相手が、お前だったら、こんな事 口にも出さないさ。慢心と過信は敗北に直結するからな」
リュウキは、手で銃の形を作って、キリトの額に向けた。
「銃と剣は違う。 ……キリトにはまだ、銃の世界での経験が、……絶対的に実戦経験が足りない。 だから、オレにはまだ届かない」
「うぐっ……」
キリトは苦虫を噛み潰した表情をした。
リュウキがこの類の冗談を言わないことは知っているし、勝つにしてもいままでは言わなかった筈だ。だけど、ここで合えて口にするのには、多分訳があるんだろうことも判った。……多分、今回の真の敵と合間みえるその時の為の、糧として。
そして、何より剣の世界に置いても、リュウキは前を歩いていた。必死に追いすがり、走って走って……漸く背中が見えてきたと思っている。だが、新たな世界にやって来て、最初から 勝てる等思える筈もない。
「だからこそ しっかり、銃の世界を視ておけよ。……キリト」
「……ああ。だけど、予選でもお前に一泡吹かせてやるさ。リュウキ」
「馬鹿言うな。確かに オレには届かない、とはいったが、そこまで圧倒的じゃないし、圧倒なんて出来やしない。キリトは、武器に剣を選んだんだからな。銃同士なら、話は別だけど」
「ま、まぁ 銃は短期間で無理なのはわかってたからさ」
キリトは苦笑いをしていた。
銃と剣の差は、通常では歴然だ。
それは歴史が物語っている。剣や槍で戦をしていた国は、鉄砲をいち早く手に入れた国に、瞬く間に滅ぼされた。遠距離攻撃である銃。そして、彼女が言っていた様に、超近接攻撃である剣。それなりには出来るとは思えるが、あの銃捌きを見せたリュウキの弾丸を躱すとなると……、正直頭が痛くなるのだ。
「なら、接近戦に持ち込んでみせるさ!
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