暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
GGO編
第177話 衝撃の性別
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件じゃない」
「詳しく説明をするつもりは無かった。だから、最初より詳しく、って事だ」
「っ……、へ、屁理屈を……」

 この程度のスキルは、色々と鍛えているのだ。主に、言いくるめる時や、レイナをいじめる? 時に……。 苦笑

 とりあえず、キリトはまだ必死についてくるから、聞きたい情報をこのままじゃ聞けず、そして予選も始まってしまうから、彼女は折れた。何があったかは秘密らしい。ため息を吐いて、キリトを睨む視線は、猫と言うより、豹を思わす肉食獣の目つきだった。捕食対象である、キリトは思いっきり、首を縮めていたが、それを見て どうでも良くなったのか、彼女はかたわらのボックス席に、どすん! と腰を下ろした。

「……座るなら、手、離してくれ」
「っ……」

 ずっと手をつないでいた事を思い出し、やや頬を赤く染めつつ解放した。
 男だ、と判った後でも、この彼と手を繋ぐ事は苦じゃない事に何処か気づいたが……、無理矢理、心の奥へと押し込めた。

「それで、話して。……あの男は此処にいるの? もう この世界に来ないかもと言っていたけど」

 彼女は取り合えず、キリトの事はほっといてこっちの話を始めた。リュウキは苦笑いをしたが、話すと約束もしたし、反故にするつもりも全くなかったから、ひと呼吸を置いた。その時、キリトから声を上げた。

「なぁ、リュウキ。……その初老のプレイヤーって……」
「ああ、その考えで正しいよ」
「……へぇ、そこの変態も知ってるんだ」
「へ……へんたいって……」

 辛辣なコメントをいただいたキリトは、バツが悪そうに肩を竦めた。
 なら、リュウキはどうなるんだ? とキリトは視線をこちら側にするが。

めこっ!≠ニ言う音が迸った。

 リュウキの拳がキリトの顔面に直撃したから。

「今、何考えてた?」

 ニコリと笑うリュウキ。
 笑っている姿、正直に言えば 今の姿で笑えば凄く綺麗、いや可愛い。SAO生還者(サバイバー)達である女性陣や、ALOの古参女性プレイヤー達も真っ青じゃないか? と思える程に。
 ……だけど、今の彼? の笑顔は、笑顔なのに、とてつもなく怖い。何も言えなくなる程に。

「………何でもありません」

 キリトは、左頬の赤いもみじの傷跡が消えたと言うのに、新たな傷、拳の形の傷を顔面に作るのだった。

 2人美少女を敵に回してしまった不幸をしみじみと感じたキリト。



――勿論、美少女?と考えていて、また睨まれた為そうそうに頭を下げるのだった。



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