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ソードアート・オンライン〜Another story〜
GGO編
第177話 衝撃の性別
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2人はゆっくりと頷くのを見たら、総督府1Fホールの正面奥へと向かった。その壁際にはエレベータが何代も並んでおり、一番右側の扉脇の下降ボタンをおして地下へと向かった。随分長く感じるエレベータの移動時間。どうやら、この建物は上にも下にも長いようだ。
そして、漸く到着したと同時に、エレベータの扉がゆっくりと開いた。
開いたその先を見たキリトは、思わず息を詰めていた。
そこは1Fホールと同じくらい広い、半球形のドームであり、証明はギリギリまで絞られ、所々に設置された鉄枠に覆われたアーク灯が申し訳程度に光を放っている。床・柱・壁。その全ては黒光りする鋼板か赤茶けた金網。無骨にならぶテーブル、そして天頂部にあるのは巨大な多面ホロパネル。
そこに表示されているのは《BoB3 preliminary》と言う文字と、残り時間のカウントダウン。
それだけの演出でも十分雰囲気が出ているが、何よりも緊張感を漂わせたのはこの場でたむろしている多くのシルエットだ。彼らはまるで殺気を放っている様に佇んでいる。この空間で、ゲームだと陽気に騒いでいるものは全くいない。数人ずつ固まって、低くささやきを交わすか、あるいは一人で押し黙っているかのどちらかのものしかいない。
それだけでも判る。
彼らは、まず間違いなく仮想世界に染まりきった、ベテランVRMMOプレイヤーだと言う事。そして何よりも、この世界は、互いが殺し合うのを完全推奨している場所でもある。ALOでの世界でも対人バトルは勿論あったし、種族にわかれているからか、推奨もされていた。
だが、ここまで特化した世界ではない。
現にキリトは対モンスター専門だ。だが、彼らは対人専門。……それも筋金入りである事。
「(……不味いな。今年の春にALOが現行の運営体制になってから……、示し合わせた決闘ならまだしも、本当の対人戦闘はほとんどしてない。ブランクがあると言っていい。正直、情けないけど、今この雰囲気に気圧されてしまったのがいい証拠だ)」
キリトは、恐る恐るといった様子で、周囲を見渡していた。その行動こそが、まるで狩られる側の兎の様なモノだった。
「(ううむ……こいつはいよいよ難しい仕事になってきたぞ? 菊岡さん。オレとリュウキの二段構えらしいけど、それでも、一体どうなるか……。 うーん、そう言えばリュウキはどうなんだ?)」
キリトはこの時漸くリュウキの方を見た。同じかの世界、あのSAOを生き抜いてき、攻略した英雄。ベテランの域にいるプレイヤーだ。その中でも、自分が追い求めている最終地点、最終目標。だけど、そんな間違いなくリュウキもブランクと言うモノは有るはずだ。
同じ時間を長く共有し続けていたのだから。ALO内でも同じ対モンスターだけだった筈だ。
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