未確認な追憶
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強く…………なりたい。
単純な事だ。
人は弱さを知れば力を望む。
少女は血の混じった地面を歩む。
力だ…………。
他者を圧倒する力……。
こんな結末は嫌だ…………。
もし、もし結末を変える事を許されたなら。
君は、どんな結末を望む?
望んだ者と望まれた人間の理不尽さ。
曖昧なんだよ、俺なら。望んだ奴と望まれた奴の中間的な存在を選ぶね。
だってさ。なんか嫌じゃん? 自分が、誰かから望まれた人間なんて。まぁ、望まれたなかった奴からすれば逆の考えなんだろうけど、俺なら中間を選ぶって訳だ。
親の決めた人生を生きるのも、お前の勝手だ。
お前も望んで親も望んでるなら万々歳なんじゃねぇか?
他人の決めた道を生きるのも、お前の勝手だけど。俺は自分の決めた道を進みたい。
誰が決めた道じゃない。自分の決めた人生を。
綴った文字を何度も、読み直すと俺は中二病の才能が有るなと自負する。
そもそも現在進行形で、俺は中二病じゃぁ? と考えるが。
俺はその文を読んで恥ずかしくないのだ。
自分で考えて自分で書いた中二病文は他人が読むと「うわぁ〜コイツ中二病だわー」と言ってきそうな文だ。
でも、俺自身が読んでも、そう思わない。
まぁ、俺は中二病の先導者だからな!
…………あれ? 実は今、俺は無茶苦茶恥ずかしい事を言ってるんじゃ……。
ちょっと……ちょっとだけ……体温が上がった気がするぞ。
大丈夫だ、この教室は今、俺だけだ! 他に誰も居ない!
「変なーーーー人」
透明な声は俺の心を揺さぶった。
綺麗な声だ、ビクビクッと体を震わせ俺はその声の方向を向いた。
……………………女の子。
髪型は長髪のロング。髪の色は黒で、身長は160cm程度。
俺の推測だと平均的な女子高生より優れたスタイルと判断する。
綺麗だ、外見も……透き通る様な声も。
でも、何故だろう。背筋が凍る様な寒気が、俺を襲った。
「あッ、そのえっと……ハロー……」
アッハハハハなんかすんません。
綺麗な女の子だな。ちょっと緊張するぞ。
そもそも俺は女の子との会話が苦手だ、ある程度歳上の女性なら話せるが、同年代位と成れば話は別だ。
興味を逸らす程度、質問の様な事を俺は模索する。
まぁ、妥当な質問でも構わないか。
「あの〜その〜俺の名前は八尋 十咲です……出席番号14番性別男。
最近ハマってる事は現実を無視する法則を計算する事です!
………………貴女は、その…………」
ヤバイ無茶苦茶緊張する!
思考回路停止寸前だよ、落ち着け!俺!
「誰……ですか…………?」
一瞬空間は時間を止めた。
変な質問だった。質問した自分でさえ、何故、そんな質問を
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