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ソードアート・オンライン〜Another story〜
GGO編
第176話 BoB前哨線・バギーレース
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この笑顔を壊す様な事を本当にしたい、と思っているのだろうか?
とも思えていた。
今までの強い相手は、皆男だったからそこまで思わず、考えもしなかったけど……、女の子は初めてだったから。
「勝負は勝負だ。もし向き合う事があったら、正々堂々と行こう。……ま、バトルロイヤルだし、其々のプレイヤーのプレイスタイルによるから、その辺は何とも言えないけど」
そう言って付け足していた。
女の子はそれを聞いて、思わず目を泳がせてしまうと同時に、なんて小さな事で悩んでしまっていたんだろうとも思えてしまった。純粋な勝負、腕試しだ。その世界で手を抜く方がありえないし、相手に失礼だろう。
――……そう、これは確かに自分にとっては重要で、大切な戦い。
現実世界へと強さを持って還る為の戦いだ。
そう男も女も無いんだ。それを入れてしまう事、それこそがどう考えても相手に失礼だ。
「……言うじゃない。正々堂々って言うけど、私の戦い方は基本的に正面に立たないから。……気づかない間に倒しちゃったらごめんね、あなた達」
にやっと笑いそう返した。
自身の戦闘スタイルの詳細は話さずはぐらかす。予選を見れば直ぐに判る事だけど、勝負前にバラすのは愚の骨頂といった所だろう。
だが、リュウキは笑っていた。
「……その戦闘スタイルでも、問題無い」
「うん。正々堂々といきましょう」
リュウキはそう言って手をあげる、キリトも同様だ。
このプレイヤーは凄まじい近接距離での射撃スキルがあるし、それに目を奪われていた。それに、こっちの紺色の髪の彼女の方に回避技術は目を奪われてしまっていたけどよくよく考えると、それ以上に50人と言うNPCの数との撃ち合いを制している。回避スキルも一級品だった筈だ。
「……面白いじゃない」
だから、笑みを返した。
始めての同性と力競べ。強さ比べだ。
ここには、凄まじい回避性能を持つ彼女と、凄まじい射撃性能を持つ彼女がいる。冷たい血に熱量が沸くのを感じた。
氷の闘志に火がつくと言うものだった。
「あ、えっと。それはそうとちょっと良いですか?」
そんな時、キリトが声を掛ける。
「ん? どうした」
「どうしたの?」
2人で振り返ると……、ちょっと困った様子のキリトがそこにはいた。
これまでは、会話に加わったのは、最後の彼女の宣戦布告の時だけで、あとは殆ど加わっていない(多分、判らないからだと思われる)為、それまでは店の中の商品、武器防具を主に見ていた。かの世界でも武器防具屋と言うモノに心躍らせていたから、気持ちは判る。
ジャンルは違えど、通じるものはあるのだから。
だけど、容認できないモノはあった。
……
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