第2.5章 出会いと再会は唐突に
第35話 またいずれ……
[15/19]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ヒトミが覚えていないのがせめてもの救いだろう。話しによれば、長くかけていればちゃんと覚えているとの事だ。……覚えておく必要があるとユーリは頭に入れていた。
〜カラーの森 東ナガールモール口〜
このルドサラウム大陸の中央部、翔竜山を取り囲むように広がっている森。
別名でクリスタルの森とも呼ばれ、カラー達の額の宝石を狙う侵入者が絶えない事からこの名前で呼ばれる事もある。そして、その森は一度迷うと二度と出られないと言われている。歴代女王達の大いなる力によって結界で守られているのだ。
「さて……、ここまで着たらもう大丈夫だよ。こっから先はこの娘らにとっては庭みたいなもんだ」
ハンティはそう言うと同時に、カラーの娘達が一斉にうし車から降りてきた。皆横一列に綺麗に整列していた。
「そうだな?」
「はい。大丈夫です」
「本当にありがとうございました。始祖様、ユーリ様」
「何とお礼を言ったら良いか……」
サクラとイージスが並んでユーリにそう言っていた。
ハンティは、彼女達の隣でいるから必然的にそうなる。そして、13人のカラーの娘達もユーリの事は信頼したようで、出会った当初の様な表情は一切しなくなっていた。一人一人がユーリの事を心から信頼しているようだ。ハンティは彼女達を一頻り見た後に、ユーリの方を見る。
「いや〜、あんたってやっぱ人間の中では別格の部類だね。人間を基本的に嫌ってるカラーの子達をこんなに しちゃうんだから」
「……なんだか、その言葉に悪意があるな。『しちゃう』ってなんだよ。人聞き悪い風に言うな」
「キシシ! 言葉の綾ってやつだよ。ま、気にしない気にしないってね」
ハンティは、本当に楽しそうに笑っていた。
カラーはいつどの時代でも狙われている種族だ。額のクリスタルが目当てであり、それを取ってしまえば、カラーは命を落とす。更に言うと、カラーの娘を犯せばクリスタルの輝きが赤から青へと変わる。月の満ち欠けのように変色していくのだ。
そして、クリスタルの力は増していく。
皮肉な事に陵辱されればされる程に増していくのだ。だからこそ、捕まったら大勢に輪姦されて最後には殺されてしまう。歴史上何度も繰り返されてきた事なのだ。
だからこそ……、ユーリの様にカラーの信頼を得た人間は極稀なのだ。
「あ〜後、オレの事を様付けで呼ぶのは止めてくれないか……、なんだか嫌なんでな。普通に呼び捨てで構わない」
「む、判った。では、私はユーリと呼ぼう」
「ん……私もイージスと同じく」
『私達はユーリさんと呼ばせてもらいます!!』
イージスとサクラはユーリと、そして他のカラーの子達はさんを付けて呼ぶ事になった。ハンティはその光景を見
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ