第2.5章 出会いと再会は唐突に
第34話 赤と青の輝き
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、ヒトミちゃ〜んっ!」
ぶんぶんと、手を振るアニスとキチッと頭を下げる千鶴子。
……実に対照的な2人だった。
「ああ。道中は気をつけてな。アニス、千鶴子さん」
「はい! ユーリさんっ! なんでしょう?? あ、ひょっとして、アニスが恋しくなりましたか!?」
「道中、魔法の使用禁止。少なくともヘルマン内では特に禁止だ」
「あぅ……、最後までそれですか〜」
「……心配だからな」
「わっ♪♪」
ユーリの最後の言葉の1つで一気に笑顔になるアニス。とりあえず、アニスは帰るまでは、約束を守りそうだ。ただ、その先がどうなるかは判らない。
千鶴子は、再び頭を下げていた。
《ゼス vs ヘルマン》
その二国間の戦争が勃発するのを未然に防いでくれたという見方が強いのだ。大なり小なり、町がある帰り道……、そんな所で無茶をされたら大変。そんな事にならない様に……と、ユーリもとりあえず、南無南無と交わし手を合わせ、千鶴子は盛大にため息を吐いていた。
そして、ゼスの一向を見送った後。
「あっ……!!」
「ん? どうしたのお兄ちゃん」
何かを思い出したかのようにユーリは慌てていた。その思い出したという事が……
「……あの連中にドロップキックするの忘れてた」
「へ??」
ヒトミは何を言っているのか判らないように首を傾げていた。ユーリが言っているのは、アニスがいる事を言わなかった連中の事だ
あの場で、アニスがいると言う事を言ってくれていれば……と、ユーリは思ったのだが。
「ま、良いか。会う事も出来たし、救う事だって出来たからな」
「え?え??わ、わぷっ……」
ユーリはそう言うと、ヒトミを頭を撫でていた。
そう、アニスがいる事、それを言っていたら……、ひょっとしたら行かなかった可能性だって否定できない。仕事だから行くだろ?……とも思えるが、それでも、以前大変な目にあった事があるから。
第1層では、クルックーを助ける事が出来た。そして、第2層へと進んでヒトミを救う事も出来たんだ。
「良かったということにしておくさ」
「え?? お兄ちゃん、さっきから何のこと、言ってるの?」
ヒトミは良く判って無いらしく、大きな目をぱちくりさせていた。
そして、2人はアイスの町へと帰る為にうしバス停へと向かっていた。
だが、どうしても気になってしまうのはヒトミの格好だろう。と言うか、下着のままな上に大きな耳がぴょこんと出ているのだ。……このまま連れまわしていたら、ヒトミが誰かに見つかった時に何度も説得をしなければならないのだ。それに、この格好で連れまわしていたら、変な趣味があるとも思われても嫌なのだ。
「さて……ヒトミ」
「ん? なーに?」
ユーリ
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