第2.5章 出会いと再会は唐突に
第33話 最強!最凶?最狂??
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ものが崩れるような事にはならなかったが……。
「お……お兄ちゃん? 今のナニ?」
「………さぁ?」
ユーリは、知らん振りをした後、やり過ごそうか?とも思ったが、ここにアイツがいるのならそうはいかない。放置しておいて、そのままにしておくと……下手をしたら生き埋めになってしまう可能性もあるからだ。
このマルグリッド迷宮が何処まで続いているのかは判らないが。
「さぁさぁ、こっちかな? クリスタルロッド〜! ……おや?」
その大きな穴から飛び出てきたのは薄い青、水色の触角の様に伸びた髪に修験者の様な井で立ち。そして、大きな肩当てを防具として身につけ、これまた大きな杖、先に赤い宝玉のついた魔法の杖を常備している。
魔法大国・ゼスが誇る?最強の魔法使いとしての技能を持つ魔法Lv3の魔法使い
《アニス・沢渡》だ。
「…………」
「あ、誰か出てきたみたい。……でも、固まってるね? お兄ちゃん? 女の人が来ましたよ? 同じ冒険者でしょうか?」
「あ、ああ!!」
アニスは、ユーリの姿を見るなり、ぱぁっと笑顔になって、ダッシュでこっちへと走ってきた。魔法使いとは思えない体力も併せ持っているのである。
「ユーリ様ではありませんか! アニス、とても合いたかったですよ!!」
「……ん?? 誰だ? 人違いじゃないか? いやぁ、今日もいい天気だ」
「お、お兄ちゃん、落ち着いてっ! ここ、迷宮だよっ? 天気、絶対わかんないよ!」
明らかに動揺を隠せられてないユーリ。慌ててヒトミがつっこんでいた。
「何を言ってるんですか、ユーリ様っ! 貴方は絶対にアニスの運命のお人ですーっ! アニス、貴方の顔だけは忘れませんっ! ユーリ様も忘れてませんよねっ? アニスの顔っ!」
アニスは、ずいっと顔を近づけながらそう言う。
確かに、忘れていない。と言うか忘れられないという方が正しいかもしれない。
「……久しぶりだな。アニス。やっぱ、お前か……」
ユーリは、もう誤魔化しが効かない事を悟ると、がっくりと肩を落としてそう言っていた。
そして、第1層で出会ったあいつら……今度見かけたら、ドロップキックをしてやろうと心に決めていた瞬間であった。
「ひどいですよー、ユーリ様、アニスの事知らない振りをしてますし、何より、再会に喜んでくれてないです」
「ん〜〜、気のせいじゃないか? オレ、メチャ喜んでるぞ? それに、オレ 今メチャメチャクールだからな。だから、そう思ったんじゃないか?」
「……どっちも見えないよー お兄ちゃん。ほんとに落ち着いてっ!」
明らかにキャラが崩壊しつつあるユーリの手を強く引っ張りながらそう言うヒトミ。
「おや? ユーリ様のご家族も一緒でしたか、っ
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