暁 〜小説投稿サイト〜
ランス 〜another story〜
第2.5章 出会いと再会は唐突に
第33話 最強!最凶?最狂??
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染みてますので。頭が痛い件です」

 ゼスと言う国は、発達した魔法技術の恩恵で何不自由ない住みよい国と言う定評がある。
 マジックアイテムの生産・輸出の産業で更に経済的にも豊かであり、極めて生活のレベルも高い。……が、その恩恵は一部の魔法を使える者だけなのだ。魔法を使えない者達の生活は悲惨そのものと言ってよく、低価格で取引をされ、売買をされる。要らなくなったら処分を厭わない。

 何度かゼスに言った時、差別を受け虐げられている者達を助ける為に、何度剣を振るったか判らないのだ。

「魔法使い至上主義の国。大規模な改革でも起こらない限り相容れない。……ギルドの依頼で向かうのなら兎も角、所属するとなるとぶっちゃけ、一番行きたくない国だ。戦国時代の真っ只中のJapanよりもな」
「それは……、返す言葉もございません。ユーリさん」

 千鶴子は表情を険しくさせてそう言っていた。
 先ほどまでの威勢はもう何処にもなく、国の最大の汚点を言われてしまったのだ。返す言葉もないのは仕方が無いだろう。

「悪い。……貴女に言うような事ではなかった。憂いている者の1人なんだから」
「そう言っていただけるだけでも幸いです。今は無理でもいつかは、変える。私達の代で必ず」
「……手伝える事が合ったら言ってくれ。それに関しては惜しまないつもりだ。だが、ギルドを介してくれよ」
「ありがとうございます」

 千鶴子は頭を下げていた。
 そんな事をする理由がまるでわかっていないアニスはただただ見ている事しか出来なかった。聞いていないんだから。

「なら話は終わりだな。はぁ……それより無事に帰れて良かったよ」
「あら? ユーリさんは実に軽くこなしているように見えましたが?」
「こんなに近くに、危険爆弾があったんだぞ? ……気が休まらないも同然だ。常に緊張をしてた」
「ああ……それは納得です」

 アニスを見ながらユーリはそう答えた。
 アニスはと言うと、難しそうな話しをしていたせいか、今はヒトミと一緒に遊んでいた。魔法を使わないか、と恐ろしかったが禁止!を連呼した事が効果的だったのかそんな気配は無い。

 そして、アニス達の方を見たからこそ、2人の会話が訊く事が出来たのだ。

「それで、お兄ちゃんが初めての人って言うのは本当なんですかっ?」
「はい、それは本当ですよー」
「なな!!」
「ぶーっ!!」

 また、例の話をしている2人を見て思わず吹き出したユーリと驚愕する

「ななな、あ、アニスは処女じゃなかったというの!!」
「そうですよー! 私は大人の仲間ですっ!」
「がーんがーん……、わた、わたしより早いなんて……」

 あまりの事に放心しかける千鶴子だった。だが、勿論だけど、ユーリは納得してない。

「こら
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