第2.5章 出会いと再会は唐突に
第33話 最強!最凶?最狂??
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鶴子に手渡した。まるで、ぬいぐるみを渡すかのように!……凶悪なぬいぐるみもいたものだと思える。
「はいはい。っと言いたい所ですが、ユーリさん、先ほど話があると言った件で少しよろしいでしょうか?」
「ああ、そういえば言ってたな。構わないよ」
ユーリが頷いたと同時にだ。千鶴子がかなりの剣幕で迫ってきた。……ユーリが、たじろいでしまったのも無理はないだろう。
「単刀直入に申し上げます。……お願いします! ゼスへと着ていただけませんか!! 貴方が望むもの、何でも何としても叶えてさしあげますのでっ!! ええ、何でも言って下さい! 何でもがんばってやります! 流石に、ゼスの国王! は厳しいですが。(マジック様とご婚約されれば……。うーん、難しそうですね)その側近なら幾らでも! っと言うか、望むどんな地位にだって捻じ込みますので!」
ユーリは、いつしか、マリスにも引き抜きを受けたが、それ以上の情熱だった。
絶対に、アニスの絡みだと言う事は判る。ゼスきってのトラブルメーカーなのだから。千鶴子の言う、『がんばってやる』と言うのは、一体何をやるのだろうか……。
「あ、あー 実に熱心な勧誘だが、悪いが辞退をさせてもらえないか?」
一先ず丁重にお断りをしようとしたら、更に懇願される。
「そこを何卒!! 何卒お願いします!! 大変なのは十分に身に染みてます!! お願いしますっっ!!」
今度は、拝むように頼まれた。……対処に困ると言うものだ。罪悪感も出てくるのだから。
「あ、あの〜、一体何の話をしてるのでしょうか? 千鶴子様がそこまでなさるなんて」
アニスは、話の全容を聞いていなかったようだ。ヒトミと一緒になってはしゃいでいたから……。
「アニスは黙ってなさい!!」
「ご、ごめんなさい〜〜」
そして、千鶴子の一喝で黙ってしまうアニスだった。
「……千鶴子さん。何も、断る理由、それはアニスと言うわけじゃないぞ?」
「はい……。それはもう、身に染みて……って、ええ??」
千鶴子は驚きの声を上げた。
てっきり、断る最大の要因はアニス絡みだと思っていたからだ
「オレが、今のゼスに行ったら、正直、殺人鬼になる可能性が高い。……ゼスに行った事は何度かあるが、それはもう、清々しい程に、普通に……、膿共が沢山いたからな」
「………」
そう言って、背を向けた。
その言葉に千鶴子は何も言えない。若くしてゼスを任されているとも言っていい立場にある自分だ、そう言われてしまえば、普通は言い返さなければならないが、何もいえないのだ。
「成程、判っているみたいだな。悪いが此処はゼスじゃなくヘルマン。自重せず言いたい事ははっきりと言わせてもらったよ」
「……ええ、私も身に
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