第2.5章 出会いと再会は唐突に
第33話 最強!最凶?最狂??
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くないから。もうさっきの人たちもいないし、大丈夫だと思うよ!」
「そうか、だが、万が一と言うのもあるから」
「はい、お兄ちゃん!」
ヒトミはしゅたっ!っと敬礼のポーズをとり、ニコニコと笑った。
少し過保護気味になってしまっている自分が此処にいる事にユーリは勿論気づいている。それは、さっき襲われた事もそうだが、何より今ははっきりとは思い出せないが、過去に生き別れてしまった《妹》がいたから、同じ二の舞は踏みたくないと思っている事が大きいようだ。
「(うん、ここ本当に危ない所だし……お兄ちゃんの邪魔になるのだけは駄目だよね)」
ヒトミもそれは重々に感じている。
そんなユーリの心の機微は判らないが、この場所が危険だと言う事は判るからそれで、こう言ってくれてるんだと解釈をしていた。
「さて……んん??」
ユーリは、違和感を、と言うか異常を感じた。突然、迷宮が揺れた?かと思ったその直後に大きな揺れが起こったのだ。ズズンッと言うけたましい音と共に、轟音が響いてくる。
音的にはまだ遠くだが、間違いなくこの層だ。
「……ここに誰かがいる事は間違いないな」
「う……うん」
ヒトミも驚いたようで、ユーリの服をぎゅっと握っていた。
「大丈夫だ。……ヒトミの事、守るからな」
「うんっ」
ユーリがニコリとそう言うと、ヒトミも笑顔で返し、一緒に第3層へと脚を踏み入れて言った。
〜マルグリッド迷宮3層 かごしまエリア〜
入層した直後に歓迎してくれたのが、《まだ角くじら》と《アイロンヘッド》だった。
まだ角くじらは、雷の魔法が得意とするモンスターであるが、まだ子供の為威力自体は低い。
だが、真骨頂は詠唱の早さだろう。だからこそ、魔抵抗が低い者にとっては、雷の洗礼を浴びる事になる事になるのだ。
そしてアイロンヘッドは、そのデカイ口を大きく開けて噛み付いてくる動物系のモンスターであり、中々に威力は凶悪。
どちらも、油断にならない相手だ。
「此処まで来たらこの程度くらいは来るか」
ユーリは、剣の柄を握り締めた。
雷を撃ちはなってくるまだ角くじらに対しては。
「ふんっ!」
ユーリは素早く、もう一本の剣、幻獣の剣を地面に突き刺した。すると、雷はユーリに当たる事がなく、剣に命中する。避雷針の代わりにして、直撃を防いだのだ。
「別に喰らっても大丈夫だが、……痺れるのは嫌だからな。……あのミイラさんにもう1つ感謝だ。流石に長物の剣は2本しかないし」
手持ちにあるのは妃円の剣と幻獣の剣、そしてかなみから受け継いだ忍者刀のみだ。2本もっていくつもりは無かったが、リーザスで戦った清十郎の件もある。折れる事もあるからと、
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