妖精女王と水竜
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う以外の何者でもない。
スゥゥゥゥゥッ
シリルはその2体のブレスを吸い上げながらジャンプする。
『水竜の・・・砕牙!!』
シリルは猫のような形にした手を交差するように振るい、2体のモンスターを引っ掻く。
『ハァァッ!!』
エルザさんはさらしと袴に換装する。その手に握られているのは鎧を着ていては絶対に持つことが出来ない剣、『妖刀紅桜』。エルザさんはその剣でAクラスのモンスターを真っ二つに切り裂く。
これによりBクラスのモンスター2体とAクラスのモンスターが力尽き、その姿が消える。
『ついに・・・ついに残り1体!!Sクラスのモンスターを残すだけどなりました!!』
そんなチャパティさんの実況を聞く観客たちは一切騒ごうとしない。会場の皆さんの視線はただ静かに魔水晶ビジョンに映される2人に注がれる。
『Sクラスのモンスター・・・それは一体どのような・・・!!』
さっきまでの2人の戦っていたモンスターたちからSクラスのモンスターがどのようなものなのか、皆さん注目する。
シリルとエルザさんもそのモンスターの姿を確認しようとしているが、ある一点でその視線を止める。
そこにいたのはさっきから何度か魔水晶ビジョンに姿を見せていた一つ目の小さなモンスター。
『って・・・あれ?』
チャパティさんもそのモンスターの姿を見てどういうことなのかわからずにいる。
『エルザさん・・・まさか・・・』
『やはりな。薄々感じてはいたが・・・』
シリルもそのモンスターを見て思考がついていかなくなっていたようだが、エルザさんだけは冷静に事態を把握していた。
『貴様がSクラスか』
『エェェェェッ!?』
「何ィィ!?」
エルザさんにそう言われ、ビジョンの中のシリルと私の隣にいるナツさんは驚いて叫んでしまう。
「「ちっさ!!」」
「ずいぶん可愛らしいモンスターさんですね」
「ん〜・・・いやーな予感がするんだけど・・・」
ナツさんとグレイさんは予想外な大きさのモンスターに突っ込み、私はなんか可愛いモンスターを見て感想を言う。ただルーシィさんはそのモンスターに対して悪い予感がしているらしい。
ヒュンッ
エルザさんは紅桜から両手持ちの剣へと換装します。ただ、服装はさらしと袴のままです。
「あれ?なんで刀を変えるんだ?エルザ姉」
「紅桜から二刀流?あのちっこいの相手に?」
「何かあるのね」
「ああ。表情を見てみろ。集中力と緊張感が倍増している」
「そこまでの相手なの〜?」
ロメオくん、ハッピー、シャルル、リリー、セシリーがそう言う。確かにエルザさんはさっきの戦いよりもさらに集中力と緊張感が増している。一方シリルは・・・
『これが
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