マブラヴ
1079話
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、アメリカで開発された最新鋭機をこれだけ用意したんだから、そう思ってしまうのもおかしな話じゃないだろう。
もっとも、本当の最新鋭機という意味ではF-22があるんだが。
『だが……今映像で流れている戦いが行われている最中に、アメリカ軍の特殊部隊が恭順派の本拠地へと潜入。どこと繋がっているかの証拠を探そうとした。その結果、恭順派としてもこれ以上本拠地で持ち堪えるのが不利だと理解したのだろう。本拠地諸共にその場にいる全ての者の命を奪おうと、自爆した』
……うん? 今のちょっとおかしくなかったか? 確かに本拠地は自爆したけど、向こうの主要な人物と思われる者は既にいなかったし、そもそも既に本拠地は人員も殆ど残っていなかった筈だ。
なのに、今の言い方だと恭順派が纏めて自爆したように感じられるが……
『だが、幸いにもその自爆が行われる前に突入した特殊部隊のうち数人が証拠を見つけ出し、一足早く本拠地を脱出していた。その証拠には、特定の人物や組織と幾度となく繰り返し連絡を取っていたことが克明に記されている。その相手との取り引きや資金、資源、人材といったもののやり取りが、だ。そして……その国こそが、ソ連! そう、本来であれば共にBETAを戦うべき同胞であるソ連だった! 私としても信じられないし、信じたくない。だが、明確なまでにソ連と恭順派が繋がっている……否、ソ連こそが恭順派の背後にいる存在であると示す証拠が見つかったのだ!』
その言葉と共に身振り手振りを大きく振るい、沈痛そうな表情を浮かべる。
この演説を見た者は、多くの者がその悲嘆さに同意し、ソ連に対して憎しみを向けるだろう。
それも当然。BETAに対して命を捧げるというのを名目に、これまで幾度となくテロを繰り返してきた恭順派とソ連が繋がっているのだから。
だが……
映像を一旦止めて、視線を他のメンバーに向ける。
俺の視線に反応したという訳じゃないだろうが、イザークが面白くなさそうに鼻を鳴らす。
「そもそも、証拠ってのが出鱈目の可能性もあるんだろう? 実際、こっちで確保した証拠もああだった訳だし」
「そうなると、アメリカ軍が持って行った証拠は最初からソ連に今回の件で濡れ衣を着せようとしてる……とも考えられないかしら?」
「千鶴の意見も分かるけど、でも何だってそんな真似を?」
納得出来ないと呟くスティングに答えたのは、あやかだった。
「色々と理由はありますわ。BETAの侵略が始まったから有耶無耶になってますが、元々アメリカとソ連は東陣営と西陣営に分かれていた敵同士です。私達の力でBETAに対して有利な戦況になったのを考えれば、戦後の事を考えて動き出してもおかしくはありません。それに……」
チラリ、と俺の方に視線を向けた後、どこか言いにくそう
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