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桃の香り
1部分:第一章
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 後ろからです。お母さんの声がしました。
「ねえ明ちゃん」
「お母さん?」
「その桃買うのかしら」
 こうです。明久に対して言うのです。
 明久はお母さんのその言葉に顔を向けるとです。お母さんは後ろに立っていました。

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