【ソードアート・オンライン】編
096 デスゲームのはじまり その1
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クラインのその絶叫は、露骨な一方的搾取≠ェ容認されていない──現代を生きる日本人としては正しいものである。
『しかし、充分に留意してもらいたい。諸君にとって【ソードアート・オンライン】は、すでにただのゲームではない。もう1つの現実と云うべき存在だ。……今後、ゲームに於てあらゆる蘇生手段は機能しない。ヒットポイントがゼロになった瞬間、諸君のアバターは消滅し…』
「止めて…」
『諸君らの脳は、ナーヴギアによって破壊される』
リーファの制止を聞かず、茅場さんは無情に告げた。
『諸君がこのゲームから解放される条件は、たった一つ。先に述べた通り、アインクラッド最上部──第100層まで辿り着き、そこで待つ最終ボスを倒してゲームをクリアすれば良い。その瞬間、生き残ったプレイヤー全員が安全にログアウトされることを保証しよう』
「クリア…。第100層だとぉ!? で、出来るわきゃねぇだろうが! ベータじゃロクに上れなかったって聞いたぞ!」
クラインがまたもや叫ぶ。俺もキリトから、βテストの1ヶ月じゃ6層までしかクリア出来なかった──と、聞いている。……命を懸けたデスゲームならば、もっと遅くなると考える。
『それでは最後に、諸君にとって──この世界が唯一の現実≠ナあると云う証拠を見せよう。諸君のアイテムストレージに私からのプレゼントを用意してある。確認してくれたまえ』
先ほどログアウトボタンを探した時からメニューは呼び出したままだったので、そのままアイテムストレージを確認する。……すると、そこにはさっきまで無かったアイテムが有った。
「《手鏡》…?」
それが茅場さんからのプレゼント≠ネのだろうと云う事は、言われずとも判った。貰える物は貰っておけ精神≠ネので、仕方なしにオブジェクト化すると、何の変哲も無い手鏡だった。
――「なっ…っ!?」
――「うおっ…!?」
周囲から悲鳴ともつかぬ声が聞こえる。周りの人間は──俺も含めて光に包まれた。……次に目を開け、《手鏡》を覗けば、そこには毎朝鏡で見る──升田 真人≠フ素顔があった。
SIDE END
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