暁 〜小説投稿サイト〜
普通だった少年の憑依&転移転生物語
【ソードアート・オンライン】編
094 クローズド・ベータテスト
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込むかどうか≠ナある。……普通に考えたら、デスゲームになると知っているのだから明日奈の代わりにボクがナーヴギアを被るべきなのだろう。

(……でも、ねぇ…)

ちなみに、一応だがボクはβテスターである。遊び半分でβテスターの公募に応募したら、何と当選してしまった。……ボクは今でこそ女ではあるが、前世(まえ)≠ワでは男だったので、多少ではあるが心が踊ってしまった。

閑話休題。

明日奈をデスゲームに参加させたくないなら、本サービス当日に睡眠薬入りの紅茶でも淹れてやれば良い。……もしそれを実行する時、明日奈に怪しまれないようにするために「ボク今、紅茶を勉強してるんだ。明日奈も飲んでみて」──と(うそぶ)いて、暇を見付けては明日奈に紅茶を淹れている。

……それで、実際に紅茶を淹れるのが趣味になってしまったのは蛇足である。

また閑話休題。

それでも、今の明日奈は見ていて辛い。反抗期がすでに前世で終了しているボクはまだしも、親に敷かれたレールの上を走っている>氛氓ニ、反抗期よろしくな思考回路の明日奈の今の状態は見ていて色々と辛い。お母さんの気持ちが判ってしまうのもまたもどかしかった。

……もう認めよう。ここ数年の家族関係で──神サマ≠ゥら刷り込まれていたのかは判らないが、すっかり情も移ってしまった。……明日奈には視野を拡げて本物≠見付けて欲しい。でも、デスゲームには巻き込みたくない。……そんな二律背反(ジレンマ)にも勝手に懊悩(おうのう)としていた。

「……取り敢えずはインしよう。リンク・スタート=v

こうして問題の先送り(げんじつとうひ)≠するしか無かった。

SIDE END

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

SIDE 升田 和人

「……ふぅ、そろそろ夕飯だな」

ベッドから起き上がり、被っていたナーヴギアを脱ぐ。窓からはナーヴギアを被る前には見えていた陽光が消えていた。……時計の文字盤を見れば、短針が[7]と[8]の中間辺りを指していて、長針[5]を示していた。19時25分──夕飯の5分前である。

夕食を摂る為にリビングに行く。

―家族全員──はまず難しいから、朝食と夕飯は絶対兄弟3人で食べること―

それは真人兄ぃが俺に【ソードアート・オンライン】のβテストへの参加権をくれる時に約束した内容である。正直、この約束が無かったら飯を食わずにぶっ続けに──とはいかずとも幾らか(おろそ)かにしていた可能性が高い。

(……そこのところは真人兄ぃに感謝だな)

「どうしたの和兄ぃ?」

内心で真人兄ぃに感謝していたら勝手に顔に出ていたらしく、それに気付いた直葉──スグが俺に胡乱気(うろんげ)に目
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