マブラヴ
1078話
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浮かべたままブリーフィングルームの映像モニタへと向かって何らかの操作をする。
そして数秒後……皆の意識が集中している中で映像モニタにとある映像が映し出された。
『あ、あん。いや、そこ……』
『ふふっ、ここかい? ここがいいのかい?』
その映像に、アウルやスティングは目を見開いて熱中し、レイやムラタ、レオンといった者達は特に表情を変えないまま眺め、ムウは口笛を吹き、ギルフォードは薄らと頬を赤くしながら視線を逸らす。
それに比べると、女の方達は寧ろ興味津々といった様子で映像を眺めている。
……そう。白人の男女の、いわゆる18禁的な映像に。
画面の中では2人が盛りあがり、いよいよ……というところで唐突に映像が切れる。
『あっ……』
数人から残念そうな声が上がったが、それが誰の声だったのかはプライバシー上の秘密だろう。
「はい、そこまで。ま、分かったでしょ。これが復元されたデータ。つまり、持ち帰ったパーツには最初から私達が欲した情報が入ってなかったのよ。今回の襲撃が計画通りなら、最初からコンピュータの中の部品を取り替えて置いたんでしょうね。……ああいう映像を残して行ったのは、これを考えた相手の底意地の悪さかしら」
レモンの浮かべる悪戯っぽい笑みに、どことなくエクセレンっぽいものを感じたのは気のせいではないだろう。
「一応聞いておくけど、ウィルスとかそういうのは?」
そんなムウの問い掛けに、レモンは笑みを浮かべて首を横に振る。
「特にないわ。本当に純粋にこの類のデータだけがたっぷりと入ってたのよ。……もし良かったらいる? ナタルに知られてもいいなら渡すけど」
「いらん!」
即座に断る辺り、ムウの愛妻家……恐妻家? ぶりも堂に入っていた。
その一方で、アウルやスティング辺りは微妙に欲しそうな表情を浮かべているが……男なんだし、その辺は触れないでおいてやるか。
「ああ、それと。全く関係ないけど、ミロンガ改のデータ……」
レモンが俺の方へと視線を向けてそう言った、その時。
『アクセル代表。アメリカがソ連に対する非難声明を発表しました』
つい先程までポルノが流された映像モニタに量産型Wが映し出され、そう告げたのだった。
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