マブラヴ
1078話
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が依然列強国であるのは変わりないんだから。
だが、あんな真似をしても労力と結果が見合わない。
あそこまでF-15Eを用意出来るのなら、ソ連軍が自分達の戦力として使った方が圧倒的に有用だろう。
つまり、ソ連の仕業に見せ掛けたアメリカの自作自演。そういう可能性も十分に有り得るという事だ。
狙いとしては、最良なのはこの件で怒った俺達シャドウミラーの協力を得て、アメリカがソ連を占領する事か。
元々シャドウミラーとソ連の関係は良くないという事もあり、そんな未来があってもそれ程おかしな話ではない。
そこまでいかなくても、シャドウミラーとソ連の関係を悪くすれば十分。そんな考えを抱いてもおかしくはないが……
「けど、そこまでのリスクを覚悟でやるにしては、ちょっとリターンが少なくない?」
マリューの言葉に、多くの者が納得したように頷く。
確かにこの件が明確な証拠と共に俺達に知られた場合、アメリカが受けるダメージは計り知れないものになるだろう。
幾ら既にBETAに対して人類が有利になって、戦後の事を考えた動きを見せているアメリカではあっても、そこまでの覚悟を承知の上で行動を起こすだろうか。
ぶっちゃけ、現在マブラヴ世界で人類がBETAに対して有利に戦況を進めているのは、俺達シャドウミラーの力によるものが大きい。
だというのに、下手をすれば俺達を排除する。そんな真似をするかと言われれば……
「ちょっと考えにくいな」
スレイがマリューの言葉に同意するように言葉を返す。
「なら、ソ連が私達とアメリカの仲を裂こうとして……というのはどうでしょう? 元々はそれを行うと予想していたのが正解だったという事になりますが」
「オウカの言いたい事は分かるけど、それだと結局深読みしすぎって事にならない? 裏を読む、裏の裏を読む、裏の裏の裏の裏を読む、裏の裏の裏の裏の裏の裏を読む。そんな感じで」
シェリルとオウカのやり取りに、全員が確かに……と頷く。
裏の裏の裏の……とやっていけば、いつまで経っても切りがないのは事実だ。
「実はソ連とアメリカの両方を嵌めようとしている……ってのは考えられないのか?」
イザークの口から出た言葉に、多くの者が意表を突かれたかのような表情を浮かべる。
「なるほど。確かにその可能性がないとは言えないわね。そもそもアメリカは国力がトップの国で、ソ連はアラスカを借りているからアメリカ繋がりで狙われるのは分かる。そうなるとどこが仕掛けたかという事になるんだけど……」
「あれだけの大掛かりな作戦だ。余程余裕がなけば出来ないだろう」
「確かにコーネリア隊長の言う通りかと。実際、マブラヴ世界での戦術機の値段がどれ程のものなのかを考えれば、それを行えるだけの国は自然と絞られます」
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