マブラヴ
1078話
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「まず確実なのは、アメリカ軍の……それも相当上まで恭順派の手の者が繋がっているのは確実という事かしらね」
レモンの口から出た言葉に、皆が頷く。
確かにそれは確実だろう。でなければ、こちらが来るのを待ち受けるように本拠地に爆発を――それも、調べたところS-11の――起こさせるような真似はしないし、出来ない。
恭順派がたまに何の意味もなく本拠地を爆発させたくなるような習性でもあれば話は別だが、まさか本気でそんな事をする筈も……
そう思って、ふと思う。自分の命をBETAに差し出そうとするような者達だ。もしかしてそのくらいの事はやるんじゃないか、と。
だがすぐにそれを否定する。
BETAに自分達の命を差し出すだけでいいのであれば、とっくに自分達だけでBETAに突っ込んで行っているだろう。それをしないのは、差し出す命は自分達のものだけでは足らず、マブラヴ世界の人類全体でなければいけないと考えているからだ。
更にはここ最近はその中に俺達シャドウミラーの命も入っているっぽいし。
「まぁ、アメリカ軍に恭順派の手の者がいるというのは、半ば予想範囲内だろう。そもそも、マブラヴ世界の中で国連軍を抜かすと最大規模の軍隊なんだ。当然それだけ人数も多いし、恭順派のような奴等だって入りやすい。難民も多くが入隊してるらしいしな」
寧ろいて当然とばかりに告げるムウに、他の者達も同意するように頷く。
確かにムウの言葉は正しい。あれだけ大きな軍隊であり、同時にアメリカ軍の他にも国連軍という形でも行動しているのだ。純粋な数で考えれば、マブラヴ世界屈指……いや、最大だろう。
俺達との関係で急激に国力を伸ばしているオーストラリアにしても、軍の数という意味ではとてもではないがアメリカに及ばない。
アメリカ、オーストラリアの後を追っている日本は、元々国土が小さいしな。
「まぁ、その辺は予想通りとして、だ。結局恭順派の後ろにいたのは、アメリカとソ連のどっちだと思う?」
色々とグダグダとしているのにうんざりとした溜息を吐きながら、その場にいる者達へと尋ねる。
状況証拠から考えれば、ソ連が後ろ盾になっているという可能性は非常に高い。
事実、シャドウミラーとしてもそれを前提に行動してきた。
だが、今回の作戦で戦った相手が全員F-15Eに乗っていたというのに色々と疑問が残る。
それは内部に潜入した長瀬達の話を聞いている時から疑問に思っていた事だ。
確かにアメリカ軍のせいにしたいというのは分かる。そんな風に話の流れを持っていけば、恭順派にとってメリットも大きいのだから。
だが……それだけでF-15Eをあそこまで用意出来るかという問題があった。
いや、用意する事は出来るだろう。国土の多くをBETAに奪われたとしても、ソ連
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