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Dies irae~Apocalypsis serpens~(旧:影は黄金の腹心で水銀の親友)
第一話 黒円卓の望みは知ってますが、何か?
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れば意外と人が集まってスワスチカが開けるかも知れないし。ああ、いや無理か。そんな急には出来ないだろうし」
彼から提案してきたことなのに寧ろ呆気らかんと彼はそう言う。クリストフはいつものことだと思い少しばかりため息を吐く。
「まあ、これから先会うとも限らないし一つだけ忠告してあげるよ」
突然話題が変わりクリストフは訝しげに思うが、六十年前もそんなことが多々あったと思い彼の忠告とやらを聞くことにする。
「忠告ですか?それはそれは、ありがたいことです。それでどのような内容で?」
「テレジアちゃんを助けたいならメッキに喰われて自分を失うなよ。聖餐杯?」
それを聞いた瞬間、言葉を失う。こいつは何故知っているのだ、と。
「ああ、警戒しなくていいよ。僕は知っていた、それだけさ。他意はないよ」
それを聞いてもなおクリストフは警戒を解くことはしない。当たり前だ。いくら弱体化しているとは言え彼はラインハルトの影であり下手をすれば大隊長すら歯牙に掛けないのだから。
「何故、貴方が知っているのですかね?誰にも話したことは無い筈なんですが?」
「どうでもいい事だ。このことはラインハルト殿も知らんだろうし、気にすることは無い。大体、僕は君とは比較的相性が悪いから今の僕じゃ絶対勝てないよ」
クリストフ自身は信じられないが彼は嘘を付いていないと理解する。記憶でも彼の精神や心でもなく、彼の身体がそう告げている。
「取り敢えず信じましょう。貴方の忠告は外れたこともありませんし。それでこれから何どうするのですか?」
最低限の警戒は解かないが先程よりも割と気楽に話しかける。アルフレートはどうしようかと悩み答える。
「取り敢えず、観光でもしましょうか」
少々肩透かしをくらうクリストフであった。
******
―――翌日・昼・諏訪原タワー―――
アルフレートは一人の女性を隣に付き従ってこの町を観光していた。隣に居る女性はクリストフに何か言われたのか、若干、警戒しながらも彼の要望に答えながら付き従う。
「それで、ご満足いただけましたか、少佐殿?」
「堅いね〜螢ちゃんは。もうちょっと気楽にしてくれないかな?アルフとでも呼んでよ」
「いえ、お気になさらず、少佐殿。それが嫌と言うのならナウヨックス殿とお呼びいたしますが?」
隣に居るのは|櫻井螢(さくらい けい)、一族が関係者であり十一年前に死んだ団員の穴埋めの為に入った人物である。その為、幹部面々やアルフレートとの面識は無かった。その故かかなり警戒しているようにも見える。
(これはヴァレリアに何か言われたかな?兄の為とはいえ健気な事で・・・)
警戒さ
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